川崎市 南渡田地区の交通機能強化 検討業務を委託

神奈川

南渡田地区。交通アクセスに課題がある

 川崎市臨海部国際戦略本部は、南渡田地区の交通機能強化の検討に向けて公募型プロポーザル方式で事業者を募集し、日本能率協会総合研究所横浜事務所(横浜市中区)を受託者に特定した。履行期限は2026年3月27日まで。  南渡田地区は、臨海部の大規模土地利用転換に際して新産業拠点の形成を目指している。土地利用の対象範囲は約52㌶。拠点の形成に合わせて交通機能を強化するため、地区周辺にあるJR南武支線・鶴見線、東海道貨物線浜川崎駅を中心に交通結節機能の整備を検討する。  委託では、鉄道の利便性や機能向上と合わせて、操車場地区に隣接する一部用地の活用を想定。南渡田地区全体に波及する整備効果を評価する。操車場地区などの整備に関しては、土地区画整理事業や市街地再開発事業による整備を行った場合と、道路整備を行った場合の2パターンを整理する。  南渡田地区は、羽田空港や東京に近い立地が企業にも評価されているが、交通アクセスに課題を抱えていた。  プロポーザルには5者が参加した。  臨海部では、JFEスチール東日本製鉄所の高炉休止に伴い、約400㌶の大規模土地利用転換を実施する。このうち、扇島南地区の約70㌶を先導エリアとして設定。28年度から一部で土地利用を開始し、30年度ごろの概成を想定する。先導エリア以外では、30年代前半以降に企業立地が進む見通し。  南渡田地区も拠点整備を進めており、北地区北側は27年度のまちびらきを予定している。