ウッド・チェンジ協議会を開催 小グループの検討状況を報告
中央
林野庁は10月3日、民間建築物の木材利用促進に向けたウッド・チェンジ協議会(隈修三会長)を開き、協議会内に設置している小グループの検討の成果を報告した。冒頭のあいさつで隅会長は、「近年、木材利用を取り巻く情勢には明るい光が差している。この機会を捉えて、さらなる国産木材の利用促進に向けた機運醸成に努めたい」と話した。
農林水産省の滝波宏文副大臣は、「木材利用は、林業や木材産業、地方創生、SGDsにつながる、極めて重要な取り組みだ」と話し、10月に募集を開始した「森の国・木の街」づくり宣言に参画するよう、協議会の会員企業に呼び掛けた。
協議会に設置した低層小規模建築物グループでは、木造の非住宅建築物の施工経験が少ない地域の工務店をターゲットとした取り組みとして、小規模な高齢者福祉施設のモデル設計・普及資料を作成している。2026年2月に普及セミナーを開催する。
中規模ビルグループでは、木造4階建て耐火構造の事務所の設計マニュアルと、中層木造軸組みモデルを用いた高齢者福祉施設のモデル案作成に取り組んでいる。
高層ビルグループでは、最新の木造高層ビルの事例を収集し、設計者へのインタビューと併せて林野庁のホームページに掲載する予定だ。
また、住宅・建築SDGs推進センターの伊香賀俊治理事長が「建築物ライフサイクルカーボン評価に関する制度と建築物における木材利用の可能性について」をテーマに講演し、脱炭素に向けて参加者が意見を交わした。