橋建協が技術発表会を開催 大泉JCTの接続ランプ橋梁仮設工事の工夫を説明

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 日本橋梁建設協会(橋建協、川田忠裕会長)は10月3日、2025年度橋梁技術発表会・講演会の東京地区分を開き、大泉ジャンクション(JCT)での接続ランプ橋梁の架設工事などについて報告した。今回の東京地区を皮切りに、大阪・北海道・中部・九州・東北の各地区で12月上旬にかけて順次、開催する。  技術発表会では、東京都練馬区にある大泉JCTでの、関越自動車道と外環自動車道延伸部を結ぶ接続ランプ橋梁・橋脚の架設工事について、架設小委員会が報告。狭小な施工ヤード、地下埋設物の横断、近接した既設構造物への配慮など、さまざまな制約がある環境で、送り出し工法による架設を実現するための工夫を説明した。  供用中の道路が近接し、施工ヤードが狭いという課題に対しては、吊り荷が道路にはみ出した際に警報が鳴るレーザーバリアを設置するなどして対応した。手延べ機の先端は、到達支点の橋脚背面に配置した大型クレーンで吊り上げ、たわみを防止した。  また、製作小委員会は大型試験桁を用いた金属溶射の耐久性調査の結果について説明。保全委員会は、トラス橋の損傷事例や補修・補強事例、状態把握のための現地調査・現地計測技術を紹介した。  鋼橋技術の進歩・発展に貢献した人を対象とした「伊藤學賞・技術功労賞」の表彰も実施。伊藤學賞を受賞した三木千壽名誉学長が「鋼橋の疲労研究55年」をテーマに特別講演を行った。