中日本高速 一宮IC~一宮JCT下り線6車線化 11月下旬に

中部

手前が下り線(現2車線)、奥が3車線化している上り線(名神一宮IC付近)

 中日本高速道路会社は10月9日、名神高速一宮インターチェンジ(IC)~一宮ジャンクション(JCT)の6車線化運用を11月下旬に開始するのに先立ち、報道機関に現場を公開した。昨年9月に先行して6車線化した上り線では、渋滞発生回数が約4割減少するなど効果を発揮していて、今回運用を開始する下り線でも「快適走行」が期待できそうだ。  今回6車線化運用を開始するのは一宮IC~一宮JCT間の延長約2・7㌔。1日約8万台の交通量があり、朝夕の通勤時間帯や交通混雑期を中心に、年間約1100回の渋滞が発生している(2024年実績)。今回の6車線化では、現況の道路幅員を変更せず、車線幅や路肩幅を縮小し、片側2車線から3車線に改良する。  上り線6車線化から1年の効果をみると、1日当たり交通量は約4%増加している一方、渋滞発生回数は約4割減少した。また、最大渋滞長も平均3・8㌔から2・6㌔と約3割短くなっているとした。また、名神高速の渋滞が減少したことで、特に東海北陸道から一宮ICまでの通過時間は、夕方4~6時のピーク時でも最大8割短縮できているという(休日の一宮木曽川IC~一宮ICの対策前通行時間は約45分で、対策後は約10分に短縮)。  9日の現場公開では、スイスイ走る上り線と比べ、いかにも車の量が多い下り線との差が明白だった。下り線の6車線運用は、最終仕上げ工事なども含む名神集中工事(11月8~29日予定)の終了をもって開始する。  同社名古屋支社管内の渋滞対策事業は、今回工事が完了する一宮IC~一宮JCT間と、東名高速日進JCT~三好ICが事業中の区間。  日進JCT~三好IC間は、上り線のみを3車線化運用する事業で、道路やボックスカルバートの拡幅、橋梁補強などを行う工事(1本で全区間実施)を8月に契約した。同工事の工期は約4カ年間となっているため、最終仕上げ工事は別途あるが、日進JCT~三好IC間上り線の3車線化運用は29年度が目標となりそうだ。