都 境川木曽西調節池を公告 発注規模300~320億円
東京
木曽西調節池の完成イメージ
東京都は10月17日、境川木曽西調節池を造る工事の一般競争入札を公告する。貯留量約5万立方㍍地下箱式調節池で、ニューマチックケーソン工法を採用。工事発注規模価格帯を税込み300億円以上~320億円未満に設定したWTO政府調達協定対象案件だ。一般土木の単体企業または2~3者JVから10月24~30日に申請書などを受け付け、12月12日を期限に入札書の提出を求めて同月15日に開札する。2026年第1回都議会定例会での契約案議決を経て着工し、34年2月13日までに完了させる。
施工場所は町田市木曽西2丁目地内から相模原市中央区淵野辺本町5丁目地内まで。このうち境川右岸の町田市木曽西2丁目地内にある都有地約3000平方㍍を利用して、異形のケーソン1函で長さ57・8㍍×幅36・5㍍×深さ48㍍の調節池を建設する。26年度中に防音壁や仮設桟橋などを設けた上で、27~32年度に調節池の本体工事を、32~33年度に越流堤の工事を進める。
別途、33年度から鉄筋コンクリート造2階建ての管理棟や機電の工事を実施して、35年度に全工程を終える予定だ。
建設技術研究所(中央区)が設計を担当した。
ー境川の先行2調節池、「木曽東」は取水開始ー
都は境川の都管理区間約10・5㌔に合計貯留量76万立方㍍の調節池を設ける計画。その中で、境川木曽西調節池の他に境川木曽東調節池(町田市木曽東2丁目)と境川金森調節池(町田市金森6丁目)の2カ所で工事が進行中だ。
個々に見ると、境川木曽東調節池は貯留量約4・9万立方㍍の地下箱式調節池で、10月10日に取水を開始した。大林組が地中連続壁(TRD工法)による開削工法で築造し、26年5月29日までに残工事を終える。別途、関建設工業が27年1月29日までの工期で管理棟の工事を行っている。
一方、境川金森調節池は貯留量約15万立方㍍の地下箱式調節池。安藤ハザマ・東鉄・松尾JVが11月29日までの工期で本体工事を担当している。26年度中に取水を開始する見込み。
