旧横浜市庁舎行政棟改修のOMO7横浜 4月21日開業へ

神奈川

泰山タイルアートを使用したベーカリー

 【横浜】星野リゾート(長野県軽井沢町長倉2148)は、横浜市の旧市庁舎行政棟を改修したホテル「OMO7横浜by星野リゾート」を2026年4月21日に開業する。コンセプトは「気分上々、ハマイズム」。客室デザインには旧市庁舎で使われていた赤・青・緑の色調を落とし込み、共用部に彫刻家・辻晋堂氏の泰山タイルアートを活用したベーカリーを設置するなど、建築家の村野藤吾氏による意匠を保存・再解釈する。  改修中の旧市庁舎行政棟の規模は鉄骨鉄筋コンクリート地下1階地上8階建て延べ1万7577平方㍍。1959年に完成した。  コンセプトに基づき、西洋文化の入り口として日本の流行と文化をリードしてきた横浜のエネルギーを表現する。  客室数は276室。旧市長室のじゅうたんの赤を使った「やぐらスイート(定員6人)」、旧市庁舎内の磁器質タイルの青をあしらった「かたりばルーム(定員4人)」、旧市会棟本会議場にあった議員席の緑を活用した「やぐらルーム(定員3人)」といった、旧市庁舎に由来するテーマカラーを設定した客室タイプを設ける。  また、横浜公園や山下公園などが犬の散歩に適していることから、愛犬と宿泊できる客室も設置。屋外ドッグランと屋内ドッグラウンジも整備する。  5種類のカレーパンをメインに提供する「OMOベーカリー」には、壁面に彫刻家・辻晋堂氏の泰山タイルアートを使用。市民広間で使われていた大階段はホテルの吹き抜けに移設し、村野氏がこだわった曲線型の手摺りについても一部を再活用する。旧議会棟議場にあった円形照明についてはエントランスに再現する。  宿泊料金は1泊1室3万6000円から。改修工事の設計・施工は竹中工務店横浜支店(横浜市西区)が担当。  同ホテルを含めた再開発プロジェクト「BASEGATE横浜関内」ではこの他、オフィスや大学、常設型ライブビューイング施設などが入る高さ170㍍の超高層ビル「タワー」をはじめ、商業施設棟、駅前広場などで構成する。総延べ床面積は約12万8500平方㍍。  建設地は横浜市中区港町1ノ1ノ1他。 馬車道の「OMO」は1月15日  「OMO」シリーズは都市型ホテルのブランド。横浜市内では他にも、「ザ・タワー横浜北仲」の高層部で「OMO5横浜馬車道」が2026年1月15日に開業。ビルの46~51階の延べ1万6672平方㍍に入居する。客室数は175室。船のキャビンをモチーフとした内装で、全室にキッチンを完備する。  コンセプトは「360度 天空のボヤージュ」として、360度を一望できる回廊式の共用スペース「OMOベース」を設置。他にもビリヤード場やシアター、ラウンジといった共用部を充実させる。  宿泊料金は1泊1室4万3000円から。所在地は横浜市中区北仲通5ノ57ノ2。みなとみらい線の馬車道駅に直結する。