香川県 本年度末に丸亀病院整備基本計画を策定

四国
 香川県は10月31日、「第1回香川県立丸亀病院整備検討委員会」を開いた。本年度中に再整備に向けた基本計画を策定する。丸亀病院は精神科の単科病院で1983年に供用開始した。築後40年以上が経過し老朽化が著しく、現地建て替えを含めて協議する。  委員長には香川県医師会の久米川啓会長=写真=が就任し、「公立病院の役割を踏まえ、丸亀病院が果たすべき機能を検討していく」と述べた。  丸亀病院の所在地は土器町東9ノ291。敷地面積は3万7536平方㍍。全施設の総延べ床面積は1万6946平方㍍。許可病床数215床(稼働病床数156床)となっている。  主な施設の規模は、診療棟・病棟が鉄筋コンクリート造2階建て延べ9794平方㍍。  管理棟・サービス棟は鉄筋コンクリート造。管理棟は3階建て、サービス棟は2階建てで、延べ床面積は3774平方㍍。  大ホール・教育治療棟・回廊は鉄骨造2階建て延べ1799平方㍍。各施設は開業した83年から利用されている。  この他、鉄骨道2階建て延べ1799平方㍍のリハビリテーションセンター・デイケア棟(85年供用開始)、更正棟や温室、倉庫などがある。  いずれも、設備面の更新や効率的な施設の同線などが検討課題の一つとなっている。施設の更新費用も増加している一方、2021年度から赤字経営が続いており、経営改善の継続も求められる。  検討委員会の開催支援や今後の在り方に関する基本計画策定支援は、病院システム(東京都豊島区)が担当している。納期は26年3月31日。次回の委員会は12月下旬の開始を見込む。  丸亀病院の主な役割として、精神科救急、入院・外来患者の受け入れ、専門医療提供、災害精神科医療などを挙げた。  今後の病院に期待する機能の一つとして、「公立病院でしかできない医療」の提供が議論され、精神身体合併症に対する取り組み強化などが意見として出た。精神身体合併症は複数の医療科と治療に当たるため、他の県立病院と隣接する敷地も含め、再整備先の検討も進める。