道路陥没の要因「道路排水施設」が最多 点検・修繕の強化提案

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 国土交通省は、道路陥没の発生を防ぐため、側溝や横断水路など、道路排水施設の点検・修繕を強化する。道路の陥没発生状況を見ると、都道府県が管理する道路では、全体の44・1%が道路排水施設に起因する。直轄国道や市町村の管理道路でも、道路排水施設による道路陥没の割合が最も多い状況だ。  11月7日に開催した社会資本整備審議会道路分科会の基本政策部会で、こうした考えを示した。  2019~24年度に発生した道路陥没の状況を見ると、直轄国道は529件のうち36・1%に当たる191件が道路排水施設に起因する。都道府県管理道路では全体の44・1%に当たる2690件、市町村管理道路では36・0%に当たる1万6280件が道路排水施設を要因としている。いずれも、上下水道管路を上回って最も高い割合となっている。  こうした実態を踏まえ、国交省は、道路排水施設の点検・修繕の強化が必要と判断。側溝と比べて、横断水路と集水枡が要因の道路陥没はより深くなるため、こうした被害の大きさも考慮した点検・修繕の実施も必要とした。  都市部での道路陥没を見ると、上下水道管路やガス管、通信管などの占用物件によるものが多くなっている。人口集中地区(DID)にある直轄国道で19~24年度に発生した道路陥没は162件で、このうち占用物件に起因するものは43件(26・5%)。政令市では、1万3368件のうち3751件(28・0%)が占用物件の損傷などで陥没が発生している。特別区の道路陥没は、占用物件の中でも下水道管路によるものが特に多く、1086件のうち50・2%となる546件が下水道管路を要因としている。  こうした被害を防ぐため、国交省は、これまで主に道路管理者が実施してきた路面下空洞調査やパトロール車を使用した路面変状調査を、占用事業者と連携して進めることが有効とした。  地下占用物の維持管理状況を、道路管理者が十分に把握する体制が整っていないことも課題とした。現在の道路法では、道路管理者は占用物件の構造や占用工事の実施方法を確認することとなっているものの、設置後の維持管理状況を把握する規定がない。また、占用事業者に対して工事完了後の竣工図面の提出も求めていない。  こうした状況を踏まえて国交省は、占用物の維持管理状況を把握することや、位置情報も含めて竣工図面のデータを提出する規定を定める必要性を指摘した。