明日の星㊽ 瀧澤建設 本間りさ(ほんま・りさ)さん
東京
日野市を拠点に、アスファルト舗装工事や道路改良工事、下水道・河川工事、建築工事などを手掛ける総合建設業の瀧澤建設。入社6年目を迎える本間りささんは、河川や道路、外構などの幅広い土木工事の現場を担当してきた。最初に土木の世界に興味をもったのは高校入学の頃という本間さんに、入社の経緯や女性技術者としての今後の目標を聞いた。
―土木の道に進んだきっかけを教えてほしい。
「地元の北海道で工業高校のオープンスクールに訪れた際、多くの学科の中でひときわにぎやかなクラスが環境土木科だった。その楽しげな雰囲気にひかれ、進学を決めた。卒業後は、同じ高校出身の社員が在籍することから、瀧澤建設へ入社した」
―印象に残る現場は。
「2024年8月から25年3月まで、日野市発注の下水道管新設工事に従事した。それまでは上司から割り振られた業務に取り組んできたが、初めて先頭に立って書類作成や工程管理などの一連の業務を遂行した。施工管理に携わる者として自分に足りない部分を自覚し、今後の糧となる経験だった」
―現場を管理する上で大切にしていることはあるか。
「人見知りするタイプで、入社した当初は建設業界で働く職人に怖いイメージを抱いていた。だが、『雑談を通して相手の人柄を知る』ことで指示を出す際に怖気付くことがなくなり、現場管理の効率化にもつながった。職人の皆さんとは仕事の話よりも雑談が多い。同年代の職人とは、男女関係なく和気あいあいと休憩時間を過ごしている」
―思い描く将来像は。
「施工管理としての知識の習得に限らず、働く中で『女性ならではの強み』を見つけ、生かしていきたい。いずれ女性の後輩ができれば、女性が働き続けられるサポート体制を整えたい」
「女性が長く働き続けられる会社だという実績を積み重ねることが、建設産業全体の女性参画の敷居を下げることにつながっていく。いずれはそうした業界の発展にも寄与したい」
(東京支局=田中舞花)
