香川県 農業大学校を現地建て替えへ 県議会の代表質問の回答で示す

四国
 香川県は、県立農業大学校=写真=を現地建て替えする方向性を示した。21日の香川県議会で、岡野朱里子議員(自民党)からの代表質問に池田豊人知事が答えた。県では本年度「香川県立農業大学校将来ビジョン検討委員会(委員長:小川雅廣香川大学農学部教授、同学部長)」を開き、同校の将来ビジョンを策定しており、今後、整備スケジュールなどを具体化する。  農業大学校は1977年に開校した。これまで、小規模な修繕を実施してきた。主な施設の状況として、トイレの洋式化が進んでおらず、一部の建物には冷房が設置されていない。災害時に琴平町の避難場所に指定されている体育館は、バリアフリー面で課題がある。  ロボット技術やICTを活用した「スマート農業」を学ぶ環境の強化も求められている。一例として、自動制御のトラクターを導入しているが、実習用の教習コースが狭いため十分な機能を発揮できていない。  実習施設として手動で開閉するガラス温室を設置しているものの、現代の農業では天気や温度、湿度に応じて自動開閉する装置が主流になっている。  時代に合わせた設備を検討し、若手の農業従事者を育成し、急激な農業従事者の減少や高齢化の解決につなげる。  施設内には、本館、別館、体育館、学生会館の他、生物工学演習室や情報処理演習室、流通加工演習室を配置した教育棟がある。  主な施設の延べ床規模は、本館が1646平方㍍、別館が717平方㍍、教育棟が646平方㍍。構造はいずれも鉄筋コンクリート造で、階数は3階建て。  実習施設は、ガラス温室10棟、硬質プラスチックハウス6棟、パイプハウス8棟、現場教室、機械研修施設、トラクター研修コースを設けている。所在地は琴平町榎井34ノ3。