1週間のニュース(11月17日~21日配信)
中央
■11月17日(月)
▽建設分野の育成就労対応 外国人材の育成指針示す
国土交通省は、建設分野での外国人材の育成・確保に向けた有識者会議の報告書をまとめた。育成就労から特定技能まで、建設分野の外国人材に必要な能力・経験を示す「育成・キャリア形成プログラム」の作成を盛り込んだ。育成就労制度の2027年度開始を見据え、建設分野の運用方針や詳細な制度設計に反映する。
▽転職者2割が大都市圏に 建設業の特定技能外国人
出入国在留管理庁の調査によると、2021~24年に「特定技能1号」と認定され、25年8月末までに転職を経験した特定技能外国人のうち、都道府県をまたぐ住居異動を伴った外国人は66・0%で、大都市圏ではいずれも転入超過となった。建設業では、転職者のうち2割が地方から大都市圏に異動している。
■11月18日(火)
▽労務費基準に運用方針案 受発注者・元下の対応示す
国土交通省は、改正建設業法に基づく「労務費の基準」の運用方針案をまとめた。技能者に支払う賃金の原資となる労務費を、発注者から元請け、下請けへと行き渡らせる新たな取引ルールとなる。受注者・発注者、元請け・下請けそれぞれの立場から、改正法の施行後に求められる対応を整理。規模や職種を問わず、建設業者に労務費を内訳明示した見積書の作成を求め、労務費を確保する価格交渉のツールとしての活用を促す。
▽「実質事業量の増額確保」要望 労働法制見直し検討も 全建・全国会長会議
全国建設業協会(全建、今井雅則会長)は11月18日の理事会で、政府・与党に提出する2025年度の要望を承認した。地域の建設業は、資材価格・人件費の上昇に伴う「実質事業量の減少に苦しんでいる」と訴え、25年度補正予算で第1次国土強靱化実施中期計画の初年度分として2兆円超、26年度当初予算で前年度の6・1兆円を大きく上回る公共事業費をそれぞれ確保すべきと要望。「柔軟な働き方」が可能となるよう、変形労働時間制に加え、労働法制の見直しも検討するよう求めた。
■11月19日(水)
▽能登半島地震の災害復旧 遠隔施工の現場見学会開催
国土交通省は11月19日、遠隔操作システムを活用した現場施工の見学会を開催した。公開したのは能登半島地震の災害復旧の現場で、大林組(東京都港区)と大裕(大阪府寝屋川市)が共同開発した汎用重機の遠隔操作化装置「サロゲート」を活用している。見学会には、佐々木紀副国交相が参加した。
▽国土強靱化に「国費3兆円」 自民党・積極財政議連が提言
自民党の「責任ある積極財政を推進する議員連盟」で共同代表を務める中村裕之衆院議員は11月19日、2025年度補正予算の規模を総額25兆円超とするよう求める提言を片山さつき財務相に提出した。防災・減災、国土強靱化を重点配分項目の一つとし、3・0兆円が必要になるとした。見坂茂範参院議員、若林洋平参院議員も同行した。
■11月20日(木)
▽CCUS能力評価が進展 手数料支援で1.4万人判定
建設キャリアアップシステム(CCUS)で能力評価を受ける技能者が急増している。建設業振興基金(谷脇暁理事長)が申請に要する手数料の実質無料化を開始した8月以降、申請件数はそれまでの2~3倍で推移し、11月17日までの速報値で1万3906人がレベル判定を受けた。手数料支援は2026年3月31日までの時限措置のため、建設業振興基金は簡易にレベルを推定できるウェブサイトなどを活用し、能力評価の実施を呼び掛ける。
▽直轄の3次元モデル作成・活用に要する人件費「500万円以下」9割
国土交通省がBIM/CIMを適用した工事・業務を対象に3次元モデルの作成・活用費用を調査したところ、技術者の直接人件費は500万円以下が全体の9割を占めることが分かった。3次元モデルを契約図書とする2027年度以降を見据えてこうしたデータを蓄積し、BIM/CIMに要する費用の標準歩掛の作成に生かす。
■11月21日(金)
▽経済対策の補正分は総額17.7兆円 国土強靱化、物価高対策措置
政府は11月21日、「強い経済」の実現をうたった新たな経済対策を閣議決定した。民間資金を含めた事業規模は42・8兆円程度、裏付けとなる2025年度補正予算の一般会計追加額は17・7兆円とし、いずれも前年を上回った。柱の一つに危機管理投資・成長投資による強い経済の実現を位置付け、第1次国土強靱化実施中期計画の初年度分の必要額を措置する。物価高対策では、公共事業の価格転嫁を進めながら必要な事業量を確保するとした。
▽地域建設業のICT導入補助 災害対応力の向上にも効果 全建
全国建設業協会(全建、今井雅則会長)は、地域建設業のICT導入に対する「建設市場整備推進事業費補助金」の導入効果事例を整理した。補助金で購入したドローンやウエアラブルカメラを活用し、防災訓練を行った協同組合は、従来のシナリオ型の訓練ではなく、災害時により有効な実践型の訓練を実施できたという。補助金を活用してICT建機を購入し、遠隔施工に取り組んだ企業もあった。
