屋島再生協議会 本年度中に屋島活性化基本構想案を提案

四国

活性化基本構想を改正する屋島 提供:(公社)香川県観光協会

【高松】高松市が事務局を務める魅力ある屋島再生協議会は、屋島活性化基本構想の改定を進めており、本年度中に素案を提案する方針だ。策定は2026年度早期を目指している。改正後の基本構想には、現在屋島が抱える五つの重点課題を盛り込み、官民で解決に向けた具体的な取り組みを検討する考えだ。  山上へのアクセス改善の項目では、アクセス方法が自動車または徒歩に限られており、行楽シーズンは屋島スカイウェイの渋滞や山上駐車場が不足すると説明。  訪日観光客の受け入れ環境の整備、将来的なオーバーツーリズムを未然に防止する主な手段として、街灯整備による安全性の確保、多言語に対応した観光案内の拡大を示した。  廃屋への対応について、ホテル甚五郎をはじめとする廃墟が屋島の景観や防犯に悪影響をおよぼす他、来訪者の満足度低下につながると指摘。各廃屋は民間所有者の倒産により、早急な除却は難しい状況だ。  北嶺の利活用に関しては、豊かな自然や眺望、独特な地形・地質を持ちつつも、観光地として認知度が低いとしている。山上駐車場など観光客が集まるエリアからのアクセスが不便であり、回遊性強化の必要性を記した。  この他、集客力の強化に向け、未活用の資源を活用した観光体験の向上、ターゲットに応じた効果的な情報発信などをソフト面の施策として掲げた。