東京都2026年度予算要求インタビュー② 花井徹夫建設局長
東京
建設局の2026年度の一般会計予算要求のうち、投資的経費は前年度予算に比べ0・2%減の5634億8100万円となった。減少の理由は前年度に計上していた大規模公園の用地取得費や大型の債務負担行為に関わる支出がないためだ。伸びていないとの印象を与えるかもしれないが、物価高騰分を計上した上で事業量を確保している。
26年度の要求額や事業を▽安全安心▽渋滞対策▽快適環境▽施設管理―の四つの視点から説明したい。
まず、安全安心は中小河川の豪雨対策や特定整備路線の整備、無電柱化などで、前年度予算比6・2%減の1993億円とした。
中小河川の豪雨対策は23年12月に策定した「気候変動を踏まえた河川施設のあり方」を踏まえて進めており、流域ごとの河川整備計画も順次見直していく。
調節池などの整備は前年度に引き続き10カ所で行う。26年度には谷沢川分水路が稼働する予定だ。護岸整備も大変重要だと考えており、26年度は川口川などの護岸未整備区間の一部で新規に着手する。
木造住宅密集地域の改善に向けた特定整備路線の整備は補助第29号線などを対象に事業を進める。24年度に設けた機動取得推進課が緊急車両用の仮設通行路に必要な用地を集中的に取得するなどして早期の効果発現につなげている。
無電柱化は環八通りなどが対象だ。関係事業者間の情報共有を円滑にするためのプラットフォームの構築を進めており、事業量を増やすとともにスピードアップを図る。
次に渋滞対策では前年度予算比3・9%増の1903億円を見積もった。幹線道路や橋梁の整備の他、交通のボトルネックとなる踏切や交差点の対策を実施していく。
環状第4号線などの骨格幹線道路、補助第92号線などの地域幹線道路で事業を推進する。橋梁は関戸橋などの整備に取り組む。鉄道の立体交差事業は京浜急行本線など7路線9カ所で整備を推進する。
三つ目の快適環境では、公園緑地の整備や快適な歩行者空間の創出、道路の環境対策などに前年度予算比11・7%減の483億円を充てる。篠崎公園や六仙公園の整備、要町通りなどのバリアフリー化、昭和通りなどの路面の高機能化を進めていく。
最後に施設管理の経費は前年度予算比8・9%増の1029億円とする。24年3月に改定したパークマネジメントマスタープランに基づき、都民に快適に利用してもらえるよう公園施設の維持管理水準の向上を図ったことにより増加している。
これらの事業を効率的に行うためDXも活用している。例えば無電柱化の新規箇所は地下埋設物の状況を原則として地中レーダー探査で把握するようにした。また、ICT施工などの事例も出てきており、建設業界に対するイメージがDXで変わっていけば、若者に選ばれる産業になるのではないか。
26年度も都民の安心な暮らしと社会経済活動を支えるため所管事業の推進に全力を注ぎ、強靱で持続可能な都市の実現に向けて着実に歩みを進めていく。
