日本GLP 冷凍冷蔵倉庫の開発は「順調」 建築費高騰に懸念も 

神奈川

神奈川県内では延べ20万平方㍍の「GLP川崎Ⅱ」の開発が進む

 日本GLP(東京都中央区)は、冷凍冷蔵倉庫の開発状況を発表した。営業開発部営業推進グループでシニアマネージャーを務める伊藤晋氏は、2024~28年度に2000億円を投じて開発を進める計画について「順調に進んでいる」と説明。一方で、特殊な施設のため施工者の候補が限られ、建築費も高騰していることから発注先の選定に苦慮していることも明らかにした。  同社は冷凍食品の国内消費量が増加するとともに既存の冷凍冷蔵倉庫の老朽化が進んでいることを踏まえ、賃貸冷凍冷蔵倉庫の開発に力を入れる。24~28年度に2000億円を投じ、日本国内で9棟前後の施設を開発。累計倉庫面積は23年末からほぼ倍増の13万坪を目指す。  神奈川県内ではフラッグシップと位置付けるマルチテナント型施設「GLP川崎Ⅱ」を建設中だ。規模は鉄筋コンクリート造5階建て延べ約20万平方㍍。設計・施工は奥村組(東京都港区)が担当し、27年8月末の完成を目指している。  他物件の開発やテナントの獲得状況についても順調としつつ、伊藤氏は「これまでの冷凍冷蔵倉庫は大規模な建物でも1・5万坪以下が主流。当社が開発する規模の施設では、発注できる企業が限られてしまう。加えて、国内ではデータセンターの開発やサプライチェーンの再編などが進み、人手不足の影響もあってゼネコンを探すのに苦労している」と話す。  また、ドライ倉庫と異なり、冷凍冷蔵倉庫には冷媒設備や断熱材・防熱材、ドックシェルター、結露や着霜を防ぐ設計などが必要となり、設備会社の不足にも悩む。  資材費の高止まりも踏まえると建築費がさらに上昇する懸念があり、「投資額を上げれば賃料も上げざるをえない。ただ、冷凍食品はスーパーの客寄せ商材としての側面もあり、安売りされる傾向がある。コールドチェーン事業者にとって許容できる賃料を超えると空室率の上昇につながってしまう」とジレンマを抱える。  建築費を抑えるため、建築と設備の分離発注などを進めていく方針だ。