年頭所感 建設産業専門団体連合会会長 岩田正吾氏
中央
新年明けましておめでとうございます。
旧年中は、建専連の事業活動に対し格別のご理解ご協力を賜り厚く御礼申し上げます。本年もよろしくお願い申し上げます。
日本の四季を感じられることなく夏と冬の二季となってしまったような昨年は、猛暑の中での現場作業となりました。健康管理・安全対策に苦慮する経営者や就職活動の若者の目に、暑い中頑張る建設業従事者ではありましたが、雇用主は熱中症の心配をし、就活中の若者には尊敬はされながらも、率先して飛びこんで行こうと思う世界には映っていなかったのではないでしょうか。他産業より更に高い給与を提示しても、新卒者が採用できないという声が大きくなって来ました。現状の4週6休の休暇条件も足を引っ張っています。
こうした中、昨年12月改正建設業法が完全施行され「標準労務費」が公表されました。建設業で働く、特に職人層の賃金を上げる装置として大きな期待をしている一方で、装置を円滑に稼働させるのは建設業界に課せられた責務であり、正しく利用して業界内の賃金を上げ、持続可能な安定した建設業の姿を作り上げて行かなくてはなりません。
請負である建設業は、仕事があってなんぼの世界ですが、きつい仕事を職場とする職人を目指す人は減って、仕事があってもやる人がいなくなる懸念が現実味を帯びてきています。業界を持続させるために、きつい仕事、職人の技量を相応の評価の賃金に変えて、すなわち給与を大幅に上げて、今いる職人が「大変だけど」と前置きは付いても、「給料いいし、自分の手が入っていると思うとなんか誇らしいし、建設業いいぞ!入って来いよ!」と新人を誘える環境を作らなければなりません。
そのための標準労務費であり、これを活かすには請負競争を「安い方が良い」から卒業して、標準労務費を目安に適正な労務費と経費を確保することを担保にして「職人を処遇している企業」、「技術力を有している企業」が請け負える競争へと大きくマインドを変える必要があります。
本年をマインド改革元年として、適正労務費と必要経費を明示した見積書提示を実践し、給与が良く希望の未来予想図が描ける建設業の姿を見せられるよう取り組んで参りましょう。皆様のご理解とご協力の程よろしくお願い申し上げます。
結びに、各位のご健勝とご多幸を心から祈念いたしまして、新年のご挨拶とさせていただきます。
