富士砂防 無人化施工バックホウ見学会を開催

静岡
 国土交通省富士砂防事務所は12月15日と16日の2日間、大沢川遊砂地(富士宮市上井出地先)で無人化施工バックホウの見学会を開催した。15日には、同事務所管内の関係自治体や関係機関から41人が参加し、簡易遠隔操縦装置「ロボQS」を装着したバックホウの遠隔操縦などを体験した。  富士砂防事務所の榛村幸広副所長は、「危険な災害現場で作業員の安全を確保しながら、復旧作業を進めるケースで大いに期待される」と無人化施工バックホウの強みについて説明。また「安全作業の目的の他、建設労働人口の減少する昨今、生産性向上にもつながる」と国土交通省が進めている“建設現場のオートメーション化”に向けて、ますます活躍する機会が増えることを示唆した。  見学会では、会場である大沢川遊砂地や無人化施工、ロボQSについて説明。参加者はロボQSが装着されたバックホウを、遠隔から目視したり、対策本部車内のモニターを見たりしながら、アームの伸縮、バケットの上げ下げ、旋回、掘削などの動きを操縦した。  ロボQSは、汎用のバックホウに取り付けることで直線距離で約150㍍離れた場所から遠隔操縦を行えるようにできる装置。国交省九州地方整備局、フジタ、IHIが共同開発した。国交省の各地方整備局で合計19台、中部地整では1台が配備されている。県内では静岡市葵区で発生した法面崩落の災害復旧を行う際、地元建設会社のバックホウに装着し遠隔操縦した稼働実績がある。見学会の開催前に行った操作訓練会の参加者からは、「乗車して作業を行う場合と異なるが、作業員の安全を考えた際、十分に現場でも活躍できる」との声が上がっていた。  また当日の見学会では、富士設計(富士宮市)が協力し、UAV自律飛行による模擬点検を実施。設定したルート上に敷いたコーン標識を被災箇所に見立て、ドローンが航行しながら撮影する様子を実演した。  榛村副所長は「幸いなことにも近年、管内において大きな災害が発生していない状況だが、いつ何時発生してもおかしくない」と災害を危惧。見学会を通して「万が一災害が発生した際に、ロボQSなどの最新技術を有効的に活用できる体制を整えていければ」と事業を継続的に行っていく考えを明かした。  国交省は、i―Construction2・0で2040年度までに建設現場の省人化を3割、生産性を1・5倍向上することを目指し、施工、データ連携、施工管理のオートメーション化に取り組むとしている。