境川木曽西調節池の本体工、設計見直しで入札中止

東京

木曽西調節池の完成イメージ

 東京都は境川木曽西調節池の本体工事の一般競争入札手続きを中止した。設計内容を見直す必要が生じたことが理由だ。税込み発注規模が300億円以上320億円未満のWTO政府調達協定対象で、12月15日の開札で落札者が決まれば2026年第1回都議会定例会に契約議案を付議する予定だった。このため25年度内に着手する工事を調節池整備に関わる下水道管渠と雨水管の撤去・新設に変更。12月下旬に公表予定の希望制指名競争入札(業種=下水道、発注規模4000万円以上1億円未満)で施工者を決め、工期140日で完了させる予定でいる。  境川木曽西調節池は貯留量約5万立方㍍の地下箱式。境川右岸の町田市木曽西2丁目地内にある都有地約3000平方㍍を利用して整備する。24年1月時点で26年度中に防音壁や仮設桟橋などを設けた上で、27~32年度に調節池の本体工事を、32~33年度に越流堤の工事を進めるスケジュールを地元に示していた。  入札手続きを中止した工事(10月17日公告)では、ニューマチックケーソン工法で調節池の本体となる長さ57・8㍍×幅36・5㍍×深さ48㍍の異形ケーソン1函を築造。調節池の内部構築工や越流堤工、放流渠・吐出水槽・沈殿槽工、管理用通路・護岸工、下水道移設工も行うことになっていた。34年2月13日までの完了を目指していた。  25年度はまた、管理棟の建設に伴う基本設計を委託するため12月下旬に希望制指名競争入札(業種=建築設計)を公表する予定だ。規模は鉄筋コンクリート造2階建て延べ約750平方㍍。履行期間250日で成果をまとめてもらう。 ~農総研立川庁舎は参加申請なしで中止~  境川木曽西調節池の本体工事と同様に、12月15日の開札と26年第1回都議会定例会への契約議案付議を予定していた農林総合研究センター立川庁舎の改築工事(10月24日公告)の一般競争入札も中止した。中止理由は参加申請がなかったため。立川市富士見町3ノ10ノ1に木造・鉄骨造2階建て延べ1130平方㍍の調査棟と鉄骨造2階建て延べ1217平方㍍の新倉庫棟を建てる内容。28年9月29日までの工期を予定していた。  農林総合研究センター立川庁舎の改築工事は、別途発注の管理棟と栽培・貯蔵棟(10月17日公告、12月8日開札予定)も参加申請がなく中止になっている。