都内鉄道駅 バリアフリールート未整備は22駅

東京
 東京都都市整備局はバリアフリールートを整備していない駅が都内に22駅あることを明らかにした。エレベーターを設置できる空間が限られている他、新たな用地取得が必要になるといった課題があるという。都はエレベーターの設置費補助などを通じて、鉄道事業者のバリアフリールート整備を支援していく考えだ。また、バリアフリールートが一つはあるものの一部の利用者に不便を生じる駅についても、複数のバリアフリールート整備に向けて、地元自治体と連携して鉄道事業者の取り組みを後押ししていく方針だ。  12月9日の都議会一般質問で都民ファーストの会の両角みのる氏(八王子)が鉄道駅のバリアフリー化に対する取り組みをただし、谷崎馨一都技監兼都市整備局長が答弁した。  都は駅ごとに一つのバリアフリールート(ワンルート)を整備するためエレベーターの設置費を補助してきた。都内の756駅のうち、ワンルートの整備率は97・1%(734駅)に上る。ワンルートが未整備の22駅の内訳は▽JR=10駅▽私鉄=7駅▽東京メトロ=1駅▽都営地下鉄=2駅▽その他=2駅―となっている(12月1日時点)。  一方、ワンルートの整備率が上昇する中で、複数のバリアフリールートが必要な駅が存在することも分かってきた。例えば、ワンルートは確保したものの、その利用に当たって遠回りしなくてはならない不便な駅がある。また、複数の路線が乗り入れる駅では乗り換えにも配慮したバリアフリールートの整備が求められる。  そこで、都は「鉄道駅バリアフリーに関する優先整備の考え方」(考え方)を2019年9月に策定。駅周辺に特別支援学校や病院が立地していたり、ワンルートが遠回りを余儀なくされる状況だったりする場合、20年度からエレベーターやスロープの設置費を補助して複数のバリアフリールート整備を後押ししている。  両角氏は一般質問で、複数のバリアフリールートが必要な駅として、JR中央線と京王高尾線が乗り入れる高尾駅(八王子市高尾町)を挙げた。南口の京王高尾駅にはワンルートが整備済みだが、北口のJR高尾駅は未整備。北口から南口に最短で向かうにはJR駅の入場券の購入が必要で、購入せずに行く場合は北口の西にある初沢踏切を越えて遠回りしなければならない。  地元の八王子市はこうした状況を解消するため、高尾駅で南北自由通路の整備を計画。鉄道事業者とともに自由通路の南・北口とJRの上下線ホームのそれぞれにエレベーターを設けて新たなバリアフリールートを確保する。都市計画変更の手続き中で、26年2月の都市計画審議会を経て3月にも変更告示する予定だ。  都は自由通路の整備やエレベーターの設置に関わる補助メニューなどで取り組みを後押しすることにしている。