横浜市 「ブックス&ラウンジ」を整備 図書取次拠点に併設
神奈川
横浜市教育委員会は、図書の取り次ぎ拠点を2029年上期までに30カ所程度増設するのに併せ、「ブックス&ラウンジ」を4カ所以上に新設する。図書の貸し出し・返却機能に加えて閲覧スペースや読み聞かせエリアを整備するイメージだという。具体的な設置場所は今後調整するが、民間床の賃借が中心になりそうだ。12月15日の常任委員会で報告した。
市では図書館サービスへのアクセスを向上させるため、交通結節点や集客力の高い商業施設、地区センターなどに図書取り次ぎ拠点の設置を進めている。
現在は12カ所(地区センターなど8カ所、行政サービスコーナー併設2カ所、民間床活用2カ所)にある。これを29年上期までに30カ所程度増やし、計40カ所程度に設置したい考え。
併せて、図書館不足を補うために、従来の図書取り次ぎ拠点とは異なる読書環境を整備する方針。「ブックス&ラウンジ」として、通勤や買い物などの際に便利な場所に、図書貸し出しカウンターと滞在空間を併設した場所を設ける。市域4方面に1~2カ所程度の設置を計画している。
常任委員会では、鈴木太郎氏(自由民主党)が「ブックス&ラウンジ」の規模感を質問。教育委員会図書館ビジョン等担当部長の飯島龍氏は、都筑区の「三井ショッピングパークららぽーと横浜」内に3月開設した取り次ぎ拠点の床面積が約100平方㍍であることを例に出し、「ブックス&ラウンジ」を併設する場合は200~300平方㍍程度の規模になるとの想定を示した。
一方、鈴木氏は大和市立中央林間図書館など再開発ビルや民間ビルのテナントとして入居している図書館を引き合いに、「500平方㍍以上、1000平方㍍あっても良いくらいだと思っている。拡大する方向に向かってほしい」と求めた。
これに対し飯島部長は、「民間ビル内に入居する場合、同一フロアのテナントと連携することで床をより広く見せる工夫ができるのではないか。どうすれば相乗効果を生むことができるかを考えていきたい」と展望した。
