都 味スタの大規模改修等 デロイトで検討
東京
東京都は味の素スタジアムの大規模改修や改築などを検討する業務の委託先をデロイトトーマツファイナンシャルアドバイザリー(千代田区)に決めた。関連施設を含む面積約24万平方㍍のエリアを対象に整備方針案をまとめる。2026年12月25日までに成果を得て対応策の具体化に生かす。
味の素スタジアムは調布市西町376ノ3他に立地する野外型多目的スタジアム。多摩地域だけでなく全都的なスポーツの拠点として、00年に調布基地跡地に建設された。最大で約5万人を収容できる。
JリーグのFC東京と東京ヴェルディのホームグラウンドになっている他、コンサートやフリーマーケットなど多彩なイベントを開催。開業当初から都が運営費を負担せず、運営費の全額を施設の事業収益で賄っており、都や京王電鉄などが出資する第三セクターの東京スタジアムが指定管理者として運営管理を担っている。
大規模改修や改築などの検討は今回が初めて。対象は▽味の素スタジアム▽アミノバイタルフィールド▽西競技場(AGFフィールド)▽各広場▽北側駐車場▽味の素スタジアムにぎわい施設(ポケットガーデン)▽味の素スタジアム付属施設(ミズノフットサルプラザ味の素スタジアム)▽ミズノフットサルプラザ調布▽味の素スタジアム商業施設(ユーロスポーツ)―の総延べ床面積約8・5万平方㍍(うち味の素スタジアムが約8万平方㍍)。外構やペデストリアンデッキ、スタジアム内のコンコース・駐車場も含んでいる。
業務を通じて必要とされる設備・キャパシティーなどを整理するとともに、スポーツ団体や来場者などへニーズ調査を実施。既存事業への影響を最小限に抑えながら改築や大規模改修を施した類似施設の事例なども調べる。その上で、①改築②全面改修③経年劣化などに対応した改修―の各パターンで整備方針案を作成する。FC東京と東京ヴェルディが各々のホーム試合をアミノバイタルフィールドや西競技場で実施する可能性も含め、幅広く検討する。
業務の委託先を決める総合評価方式を採用した入札を12月17日に開札。参加申請した3者のうち1社が辞退し、もう1社も無効となり、8019万円で応札したデロイトトーマツファイナンシャルアドバイザリーを落札者とした。
