県建協と県建産連、東保証 経営研修会を開催

静岡

あいさつする中村理事

 静岡県建設業協会(石井源一会長)と静岡県建設産業団体連合会(石井源一会長)、東日本建設業保証静岡支店は12月19日、入職、定着促進事業の一環で2025年度経営研修会を静岡市葵区内で開き、約20人が自社の魅力発信や人材集めについて学んだ。  県建協労務委員会担当理事の中村嘉宏氏は開催の趣旨を説明し「本日の研修が会員企業の皆さんの役に立てればありがたい」とあいさつした。  建設業を含む250社以上の中小企業の経営戦略や経営計画策定に携わり、広告力強化を目的に魅力発信ブランディングを専門にコンサルティングを行う奥野美代子氏が「コスト0円で!建設業でも欲しい人材がサクサク集まるWeb活用戦略~SNS活用で自社の魅力発信、優秀なZ世代も集まる仕組みづくり~」をテーマに講演。奥野氏は「今後25年間で1200万人の人手不足が発生する」という予想や、中小企業ほど顕著な「早期離職」について触れ「(人材採用には)ミスマッチを防ぐことが重要」と説明した。  求職者が転職先を決める上で重視することに「働いている人・社風(27%)」「仕事のやりがい(23%)」「給与(17%)」を挙げた。  建設会社のホームページの求人ページのダミーを例に出し「せっかくホームページを作っていても、『設計、コーディネーター正社員、パート募集。詳細は電話でお問い合わせください』としか書いていない。そもそも電話が苦手な若い人も少なくない中、これで電話しようという気持ちになるだろうか」と指摘。また「求人する側として、『詳しいことを聞きたい』と電話が来ても、きちんと伝えきれるか」と、記載内容の重要性を説いた。  奥野氏は求人票を「求職者へのラブレター」と表現。仕事内容や求人特記事項、事業内容、会社の特徴などを簡単に済ませずにきちんと書くことを強く勧めた。また、書いた求人票を現場で働く人に見てもらうこと、他社の求人票をたくさん読むことでブラッシュアップする重要性を伝えた。  インターネットで情報を集めることが当たり前の現代、ホームページを開設する以外にGoogle検索で表示されるGoogleビジネスプロフィールの活用も勧めた。