国交省の公共事業費200億円増 「実質事業量減少」の懸念なお 0.4%増の5兆2950億円

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 政府が12月26日に閣議決定する2026年度の当初予算案で、国土交通省が公共事業関係費に国費ベースとして5兆2950億円を盛り込むことが分かった。前年度と比べると197億円(0・4%)の増加となった。災害復旧費の減額によって前年度を下回った25年度から再び増加に転じた。ただ、資材価格や労務費の上昇率には追いついておらず、建設業界の「実質事業量の減少」への懸念は振り払えていない。  資材価格の高騰や労務費の上昇が続く中、建設資材物価指数は21年以降、約4割上昇。公共工事設計労務単価も上昇を続けており、建設業界からは、資材価格や労務費の上昇分を請負価格に反映した結果、全体として事業量が減る「実質事業量の減少」の発生を懸念する声が上がっている。  26年度の当初予算を巡っては、「責任ある積極財政」を掲げる高市政権の姿勢や、16年ぶりに自民党から金子恭之氏が国交相に起用されたことを踏まえ、公共事業関係費アップへの期待が高まっていた。  予算案の事項別では、上下水道が1602億円で218億円(15・8%)と大きく増えた。金子国交相は23日の大臣折衝で、埼玉県八潮市での道路陥没事故を踏まえ、重要管路の更新・二重化に対する個別補助事業の創設を要求。補助事業に必要な320億円が認められたことなどが寄与したと見られる。  治山・治水は8971億円で49億円(0・6%)増となった。このうち48億円は治水関係での増加となる。事項別で最も大きな割合を占める道路整備は1兆6783億円で、62億円(0・4%増)となった。  この他、港湾空港鉄道は4179億円で43億円(1・0%)増だった。住宅都市環境整備は7321億円で19億円(0・3%)増となった。  一方、地方自治体向けの社会資本整備総合交付金は4597億円で、277億円(5・7%)減となった。防災・安全交付金は8529億円で59億円(0・7%)増加した。  12月16日に成立した25年度補正予算では、国交省の公共事業関係費に前年度比9・1%増の2兆0873億円が盛り込まれた。26年度当初予算案の公共事業関係費との合計は7兆3823億円となり、25年度当初予算と24年度補正予算の合計から2・6%増加したことになる。