横浜市 PFI野庭住宅J街区 予定価格見直しで再公告
神奈川
横浜市建築局は、当初入札が不調に終わった「市営野庭住宅J街区建替事業」について、PFI事業者の再公募に向けた見直しの方向性案をまとめた。直近の物価・金利上昇などを踏まえて予定価格を見直す。4月に入札を再公告し、7月まで提案書を受け付けて9月に落札者を決定する予定。その後の事業スケジュールもそれぞれ1年間ずつ繰り延べる方針だ。
当初入札に参加意欲を示していたものの辞退した事業者へのヒアリングなどを踏まえて事業内容を改める。
今回の方向性案によると、住宅整備に関しては先行して落札者が決まったI街区での提案などを参考に、造成費・建築費を見直す。物価・金利上昇分も反映させる。
また、計画建物に支障のない既存杭の残置を可能とし、電線共同溝の設置以外でも無電柱化の方法を認める。
入居者移転支援費の単価は市が指定せず事業者提案とする。整備後の対価の支払い方法については年1回の割賦払いを年4回に変更するなど、前倒し可能な方法を検討するとした。
再公告に伴い、事業スケジュールも1年間後ろ倒しする。9月の落札者決定を経て2027年2月に事業契約を結ぶ予定。27年2月~33年3月に設計・建設と入居者移転を終え、43年3月まで維持管理を任せる見通しだ。
野庭住宅(港南区野庭町)では1975年に完成したI・J街区をそれぞれPFI手法で建て替えるため、事業者を決める総合評価一般競争入札(WTO政府調達協定対象)を2025年1月に街区ごとで公告した。
このうちJ街区(敷地面積2万5248平方㍍)は鉄筋コンクリート造5階建ての住棟12棟・380戸で構成。約370戸の新たな住宅を建設し、北側には面積約5000平方㍍の余剰地を創出する。
PFIのBOTa方式で住宅の整備と入居者移転支援、維持管理を任せ、付帯事業として余剰地の活用も実施してもらう計画で事業者を募集した。入札に当たっては予定価格を事前公表し、税込み143億9060万7000円と見積もっていた。
しかし、入札辞退届の期限である25年7月4日までに全グループが辞退。4月の再入札に向けて事業内容の見直しを進めることになった。
I街区については、税込み45億3310万円で小雀建設グループ(構成企業・金子設計)が落札。26年度に仮移転を完了し、27年度に既存住宅などを解体する想定。31年度の新築住宅完成を目指す。
