笠井美里さん(かさい・みさと=GWEI副理事長) 「建設業の見える化」が大切  

四国
 人材不足が社会的問題として表面化する中、建設業界で活躍する女性が増えつつある。女性が今後、ますます就業しやすい職業となるため、どのような取り組みをするべきか。特定非営利活動法人GWEI(旧:徳島の女性を元気にする会)の笠井美里副理事長に話を聞いた。 ―女性が活躍できる職業となるため、建設業界はどのような取り組みが必要か。  建設業界での女性のポジションはマイノリティーだ。マイノリティーは居心地の悪さと自分の現状を把握しづらいという側面がある。一方で、男性が多い職場環境では、気を遣ってくれる人が多く、女性は比較的、優遇されている。働き方や休暇などの融通が利きにくい多くの原因は、上層部やベテランの「昔(私)はこうだった」という経験に基づく考え方や指導で、共働きが主流の現在の職場環境では通用しない。それらを踏まえ、職場内で相談相手や発信力がある理解者がいることが大切。形だけの育休制度ではなく、コンプライアンスを順守する相談窓口や時短正社員など雇用形態の変革が求められているのではないか。 ―建設業のイメージアップにはどのような視点・方法が有効か。  アプローチする世代の特定が大切。女性に限らず、現代の若者は「転職ありき」の傾向が強い。建設業に就職することで、短期的に取得できる資格や長期的なキャリアによる経験例や待遇変化などを明確にする「建設業の見える化」が大切だ。その上で、資格取得が異業種でも生かせる側面や経験者が異業種から戻って来やすい環境づくりが求められる。  親世代へのアプローチでは、「キツイ、汚い、危険」の3Kを払拭できるかがカギ。労働環境が変化し、力仕事の減少や安全性の確保が充実しつつある現状をPRし、「暮らしを支える誇り高い職業」の情報発信を続けていくべきだ。 ―女性に「建設業で働きたい」と積極的に思ってもらえる情報発信の良いアイデアはないか。  やはりSNS。一般的に女性が建設業を就職の選択肢に入れるか悩む際、「自分が現場で何をするのだろうか」というビジョンが見えてこない。そのため、業界からは「女性にはこんな役割があり、こんな資格が取れる」などを明示することや、一般の人が職業を体験できる機会を設けることが必要なのではないか。