セレンディクス、3Dプリンターで駅舎・バス停試作 都が採択
東京
東京都はスタートアップの成長を後押しする「キングサーモンプロジェクト」で、3Dプリンター住宅の建設などを手掛けるセレンディクス(兵庫県西宮市)を新たに採択した。2025年度中に交通局の所有地で3Dプリンターを用いて屋根のある駅舎やバス停を試作。強度などに問題がなければ26年度に本格導入の可否を検討する。
キングサーモンプロジェクトは、採択したスタートアップのプロダクトやサービスを都内行政の現場で試行的に導入したり、販路拡大に向けた戦略立案を支援したりして、グローバル市場を席巻するスタートアップ(キングサーモン企業)を都から輩出することを目的に実施している。19年度に事業を開始し、これまでに28社を採択した。
このほど採択したセレンディクスは「30年の住宅ローンをゼロにする」というミッションを掲げている。3Dプリンターを用いて、狭い土地でも低コスト・短期間で高耐久の住宅などを建造できるという。
一方、交通局は都電荒川線の老朽化した停留場上屋の更新・改修や都営バスの停留所上屋の整備に取り組んでいる。ただ、敷地が狭く、工事の時間も運行しない夜に限られるなど条件が厳しいことから入札不調が続いている。
そこでキングサーモンプロジェクトを通じて両者が協働し、3月までに交通局の所有地で、3Dプリンターで工場生産した部材を組み立てて屋根のある駅舎やバス停を試作。工期短縮やコスト低減の効果、耐久性の有無、狭隘(きょうあい)な土地での施工性などを確認する。
問題がなければ、26年度に3Dプリンターを停留場上屋の更新などに本格導入できるどうか見極める。また、セレンディクスの海外進出に向けた戦略の策定や展示会への参加・出展などを支援する。
