北関東防衛 「標準図等活用方式」の相談窓口設置
東京
防衛省北関東防衛局は、設計業務の完了前に工事を発注する「標準図等活用方式」(B―3方式)に関して、現状の制度や契約内容への懸念と改善要望に対応するため、一元的な相談窓口を設置した。調整部次長が対応に当たる。また、防衛省ではB―3方式に代わる新しい発注方式を検討している。施設整備を集中的に実施する中でも、工事に円滑に着手できる発注方式を整えたい考え。
B―3方式では、別途発注した設計業務が完了する前に、概略の図面と数量を活用して工事を発注する。その後、設計業務の成果品(設計図書)に基づく受発注者間の協議を踏まえ、契約変更を行って工事に着手。実施部隊配備や装備品の取得が予定される時期までに、必要な施設整備を完了させる狙いがある。
防衛省は2023年度以降、防衛力整備計画で示した施設の強靱化を実現するため、施設整備を集中的に実施してきており、多くの工事でB―3方式を採用している。北関東防衛局では、年間170件ほどある工事のうち、約半数をB―3方式で発注。現在契約期間中のB―3方式による工事は69件となっている。
一方で、設計業務完了前に工事を発注することで、工事受注者にとって設計業務の進捗が不透明であったり、予定していた監理技術者を配置できなくなったりするといった問題がある。また、設計業務の遅延に伴う工期延長や費用の増加にも懸念の声が上がっている。さらに、複数現場を受け持つ監督員から問い合わせへの回答を即座に得られないときもあり、業界団体との意見交換で改善を求める要望を受けていた。
このため、防衛省は地方防衛局に対して、改めてB―3方式の業務処理要領を通知する予定だ。設計業務の遅延に伴い増額となった費用を適切に工事費に計上することや、工事一時中止、工期延長、監理技術者の交代などの要望に対しても、受発注者間で協議の上で、適切に対応するよう周知する。
工事受注者からネガティブな反応を受け、北関東防衛局の担当者は「今後、B―3方式を可能な限り減らしていく方針」としている。
