静岡県内建設業 99%以上が65歳までの雇用措置
静岡
静岡県内の常時雇用する労働者が21人以上の企業約7000社を対象とした調査で、建設業のうち労働者数21人以上の企業の99・6%、31人以上の99・3%が「定年制の廃止」「定年引き上げ」「継続雇用制度の導入」などの高齢者雇用措置を実施している。2025年6月1日時点で、厚生労働省静岡労働局がまとめた。
高齢者雇用安定法では、65歳までの安定した雇用を確保するため「定年制の廃止」「定年の引上げ」「継続雇用制度の導入」のどれかを行うことを、事業主に義務付けている。
他産業は、農・林・漁業や鉱業・採石業・砂利採取業、電気・ガス・熱供給・水道業、情報通信業、運輸業・郵便業、金融業・保険業、不動産業・物品賃貸業、学術研究・専門・技術サービス業、複合サービス事業が「21人以上」で100%を達成した。一方、製造業と卸売業・小売業、サービス業が99・9%、宿泊業・飲食サービス業が99・6%、生活関連サービス業・娯楽業が99・5%、教育・学習支援業が99・0%、医療・福祉が99・8%だった。
同法では、70歳までの就業機会を確保するため、定年制の廃止や定年の引き上げ、継続雇用制度の導入に加え、業務委託契約を締結する制度や社会貢献事業に従事できる制度の導入といった雇用以外の措置を講じることを努力義務と定めている。21人以上の建設業は44・2%、31人以上は43・1%が実施済み。
ともに全産業平均を上回っており、21人以上は鉱業・採石業・砂利採取業57・1%、金融業・保険業44・9%、医療・福祉44・7%に続いて4番目に高い水準だった。31人以上では鉱業・採石業・砂利採取業50・0%、医療・福祉46・6%、金融業・保険業46・3%に続いて4番目に高かった。
県内の調査対象全産業の65歳までの雇用確保措置実施済み企業は99・8%、全国平均(99・9%)並み。
雇用確保措置を実施済みの企業7003社を雇用確保措置の措置内容別に見ると、定年制の廃止(280社)は4・0%で前年から0・1ポイント増、定年の引上げ(1953社)は27・9%で1・9ポイント増、継続雇用制度の導入(4770社)は68・1%で2・0ポイント減だった。
70歳までの高齢者就業確保措置実施済み企業は34・9%で、こちらも全国平均(34・8%)並み。ただし、24年度は全国平均31・9%に対し県内は32・6%で0・7ポイント差を付けていたものの、25年度は0・1ポイント差に縮まっている。
70歳までの高年齢者就業確保措置を実施済みの企業は2447社。同局の調査に回答した企業全体の34・9%で前年から2・3ポイント増、中小企業では35・3%で2・2ポイント増加、大企業では27・3%で2・2ポイント増だった。
就業確保措置を実施済みの企業2447社を実施した内容別に見ると、回答企業のうち定年制の廃止(280社)は4・0%で0・1ポイント増、定年の引き上げ(166社)は2・4%で0・1ポイント増、継続雇用制度の導入(1998社)は28・5%で2・1ポイント増、創業支援等措置(3社)は0・1%で変わらず。
静岡労働局が、常時雇用する労働者が21人以上の企業7016社からの報告に基づき実施状況などをまとめた。内訳は中小企業(21~300人規模)が6624社、大企業(301人以上規模)が392社。
同局は「今後も、生涯現役社会の実現に向けて、これらの措置を実施していない企業に対して労働局、ハローワークによる必要な指導や助言を実施していく」としている。
【継続雇用制度】65歳までの高年齢者雇用確保措置のうち、継続雇用制度は、雇用している高年齢者が希望する場合、定年後も引き続き雇用する制度。13年度以降、原則として「希望者全員」が対象。ただし、12年度までに労使協定で継続雇用制度の対象者を限定する基準を定めていた企業は、当該基準を適用できる年齢を65歳まで段階的に引き上げる経過措置が25年3月31日まで適用されていた。
25年度からは、「希望者全員」の65歳までの雇用確保について全面的な義務付けがされている。
