千代田区 新九段生涯学習館、基本構想素案まとまる
東京
千代田区は、新九段生涯学習館の基本構想素案をまとめた。現地建て替えではなく、同館が立地するエリアで計画されている「九段南一丁目地区第一種市街地再開発事業」の再開発ビル完成後に、同ビル内に機能を移転する予定。運動・音楽系の活動など五つの機能に合わせて、会議室・和室・運動・音楽室などの諸室を配置する計画で、各室の床面積などは現在の利用状況を参考に検討する。1月19日までパブリックコメントを実施し、3月末をめどに基本構想を策定する。順調なら2026年度末までに基本計画をまとめる。
1980年の開設から40年以上が経過し、老朽化した同施設を更新する。所在地は九段南1ノ5ノ10で、敷地面積は532平方㍍。
現在の建物の規模は、鉄骨鉄筋コンクリート造地下1階地上9階建て延べ3712平方㍍。地下1~地上6階までを九段生涯学習館、また7~9階を区営九段住宅として運用している。生涯学習・文化芸術活動の拠点と位置付け、自主グループやサークル活動が行えるよう各室を備える。土地・建物とも千代田区が保有している。
2024年度の利用件数は8000件以上あり、利用率は小規模な集会室や実習室が20~30%と低いのに比べ、音楽室・運動室は80~90%と高い傾向にあって、部屋により大きな差が生じている。他にも▽施設が閉鎖的な印象を与え、利用者が限定されている▽活動が各部屋で完結し、交流できるスペースや仕掛けが不足▽活動の発表や情報提供の場が不足―などの課題がある。
そこで、〝学び、つながり、未来へ「九段から始まる学びのサードプレイス」〟を目指す姿とし、①座学系の活動②運動・音楽系の活動③展示・発表④オープンな活動空間⑤談話・休憩・飲食―の各機能を導入する。さらに各機能の導入に伴って会議室、和室、創作室、運動・音楽室、スタジオ、ギャラリー、談話スペースなどの諸室を設定している。
諸室整備の主な方向性は次の通り。
■会議室
・利用率を踏まえ、各部屋の規模や室数を整理
・可動間仕切りを使用し、利用人数に応じて柔軟にスペースを活用
・活動の見える化を図り、明るく開放的な空間とする。使い勝手のよい部屋の形、しつらえを検討し、一部の部屋で防音性能の導入を検討
■和室
・和室大、小を1室ずつ整備
・規模は現状を維持しつつ、機能を更新して利用率の向上を目指す
■創作室
・利用率などを踏まえ、活動スペースの規模は縮小。電気炉などを置く準備室は拡充
・陶芸専用の部屋から、創作活動全般で多目的に利用できる部屋へ転換
■運動・音楽室
・実態を踏まえ各部屋の面積を増やす方向で検討。大部屋や中部屋、小部屋(スタジオ)を整備して部屋数を増やし、機能を拡充
・運動や音楽でも利用できるしつらえとする
■ギャラリー
・利用者の交流機会を増やせるようエントランスロビーの一部として導入
・展示イベントがないときは、待ち合わせや休憩に使えるスペースとする
■談話スペース
・展示機能と一体的に整備し面積を共有することで、状況に応じて面積を増減し柔軟なスペースの活用を進める
・エントランスロビーの一角に休憩スペース
・飲食機能などの導入を検討する
