週休2日工事に「補正係数」 経費は適正に支払って

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このコーナーでは、ベテランたぬき記者の「ぽんせつ先生」が、知りたがりの九官鳥「キューメット」の質問に答えます(Q=キューメット、P=ぽんせつ先生)。 P.年度末が近づいてきました。建設業にとっては現場が忙しい時期ですが、新年度に向けた制度改正の時期でもあります。 Q.年が明けたばかりなのにもう4月の話?何でも先取りすればいいってもんじゃないよ。 P.2月以降、公共工事設計労務単価や土木工事の積算基準が改定されます。どちらも予定価格に影響する大変重要なものです。 Q.「積算基準を変えるべき」っていう記事はたまに見るね。 P.積算基準と現場の実態が乖離(かいり)していると、建設業は不採算工事を受注することになります。入札時点で不採算工事と分かれば、不調・不落になる恐れもあります。 Q.早く基準を変えればいいじゃない。 P.そう簡単ではないようです。積算基準は、国土交通省が現場の実態を調査した上で見直します。工種ごとに設定されている標準歩掛や市場価格を一斉に見直すことはできません。ただ、積算基準と実勢価格の乖離を解消する「補正係数」という方法があります。 Q.補正係数? P.標準的な施工条件と異なる現場や、特殊な条件で施工する場合の経費を調整するために適用されます。例えば、人口集中地区などに適用される大都市補正や、ICT活用の初期投資の負担を軽減する補正係数などがあります。週休2日工事に対する週休2日補正というものもあるんですよ。 Q.現場が週休2日だと経費を割り増すってこと?どんな仕組みなの? P.現場を閉所した日数が増えると、工期が長くなり、現場事務所の土地代や安全施設のリース代といった共通仮設費、技術者の給与などの現場管理費、建機のリース代などが増額になります。週休2日に取り組む際のこうした経費を割り増すため、国交省の直轄工事では2017年度から導入されています。 Q.掛かったお金は払わないとね。 P.ところが、地方自治体の中には、この補正係数を取り入れていない発注者がいるのです。国交省の調査によると、週休2日工事を導入していない市区町村は、25年6月時点で全体の22・8%残っていました。前年度に比べると半数に減りましたが、依然として393団体が未導入のままです。  週休2日工事に補正係数を導入していない市区町村もあります。週休2日工事を制度として整えていないと、現場を週休2日としても補正係数が適用されず、受注者は経費の割り増しを受けることができません。 Q.経費を払わない発注者がいるの?勘弁してよ。 P.週休2日を確保できず、残業規制で法令違反を問われるのは企業です。未導入の発注者は早急に改善すべきでしょうね。