特定技能1号に個人賠償保険 地域共生へ生活トラブル解消支援

中央
 建設技能人材機構(JAC)は、1号特定技能外国人を対象とした個人賠償責任保険のサービスを開始した。受け入れ負担金を原資としてJACが保険会社と運営するため、受け入れ企業・外国人材のいずれも新たな金銭負担は発生せず、追加の契約も必要ない。自転車事故や水漏れなどへの補償と多言語に対応した相談窓口を設け、生活トラブルの解消を通じて外国人材の地域共生を後押しする。  日常生活の中で、誤って他人の者を壊したり、けがをさせたりして損害賠償責任を負った際、限度額1億円まで補償する。対象は建設分野で働く1号特定技能外国人。建設現場での労災や、業務中の対人・対物事故などは対象にならない。外国人自身の居室など、他人から借りたり預かったりしている物への補償と、自動車・バイクによる損害賠償なども対象外とする。  合わせて、自宅の鍵の紛失や、蛇口からの水漏れ、トイレの詰まりといった生活上のトラブルに対しても、365日受け付け可能な緊急対応サービスを提供する。外国人からの日常的なトラブル相談も受け付け、必要に応じて個人賠償保険の窓口につなぐ。  保険や緊急対応サービスの問い合わせ先は13カ国後に対応し、このうち▽英語▽中国語▽韓国語▽ポルトガル語▽スペイン語―は24時間対応となる。この他、▽タガログ語▽ベトナム語▽タイ語▽ネパール語▽ヒンディー語▽インドネシア語▽ミャンマー語▽ウクライナ語―の窓口も設ける。これにより、建設分野で受け入れている特定技能外国人の大半をカバーできるという。  JACは2024年から、1号特定技能外国人に対し、建設現場での労災に対する上乗せ補償を提供している。今回、生活トラブルに特化した支援サービスを拡充したのは、こうしたトラブルが地域で摩擦を生んだり、外国人材に対する心証を悪化させるのを防ぐためだ。  特定技能外国人を受け入れている建設事業者の多くは中小企業で、個社として損害賠償保険などを提供することは難しい。JACのスケールメリットを生かして手厚い受け入れ支援サービスを提供することで、外国人材にとって日本の建設業の魅力を高め、継続的な担い手確保につなげる狙いもある。  1月19日付でJACの正会員団体にサービス開始を通知した。団体を通じ、会員企業に周知する。