CCUSの就業履歴蓄積 経審加点 知事許可で倍増

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 建設キャリアアップシステム(CCUS)の就業履歴を蓄積する環境を現場に整えた元請けのうち、経営事項審査のW評点で加点措置を受けた企業が、25年12月時点で2185社となった。前年同月と比べ90・3%増加している。大臣許可業者は379社で52・2%増、知事許可業者は1806社で100・9%増と知事許可業者の伸び率が高く、CCUSを活用する環境が地域の建設業にも徐々に整ってきている。  経審では、2023年1月から、現場にカードリーダーなどを設置し、技能者がCCUSの就業履歴を蓄積できる環境を整えた元請けに加点措置を講じている。  審査対象は、日本国内の工事、請負金額500万円未満(建築一式は1500万円未満)の軽微な工事、災害応急工事(防災協定に基づく契約など)を除く、審査基準日以前の1年以内に受注した工事。現場にカードリーダーなどを設置した上で、現場・契約情報を登録して就業履歴を蓄積できる環境を整えると、W評点を加点する。  全ての民間・公共工事で対応すると15点、全ての公共工事だと10点を加点される。加点を希望する企業は、経審の申請時に現場環境を整えたことを誓約書として提出する。  25年12月時点で加点対象となった全国の受審企業は2185社となり、前年同月の1148社から1000社以上増えた。内訳は、公共・民間工事で777社、公共工事で1408社となり、いずれも前年同月からの伸び率は90%を超えている。  大臣許可・知事許可別では、大臣許可が52・2%増の379社だったのに対し、知事許可は100・9%増の1806社と前年同月の2倍に増加している。知事許可で公共・民間工事の加点を受けている企業は657社で、こちらも108・6%増と伸び率が高い。 ■現場事務の効率化にインセンティブ  この加点措置を受けるためには、現場にカードリーダーを設置するだけでなく、入場する技能者が就業履歴を蓄積できるよう、現場・契約情報を登録する必要がある。  全ての現場でこうした対応を講じるため、稼働する現場が複数の都道府県にまたがる大臣許可業者でも、加点を受けている企業は全体の0・6%に満たない。受審企業が13万社を超える知事許可業者で見ると、さらにその割合は低く、全受審企業で見ると、まだまだ加点を受けている企業は少ない。  ただ、元請けが現場で就業履歴を蓄積できる環境を整えないと、技能と経験に応じて技能者の処遇を改善するという、CCUS本来の目的を達成することはできない。  23年1月の経審改正以降も、CCUSを活用すると公共工事での施工体制台帳の写しを提出する義務を免除されたり、技術者を兼任する際の条件を満たすためにCCUSを活用できるようになるなど、元請けに対するインセンティブを高まっている。昨年10月には、建設業退職金共済の電子ポイント方式とも連携するなど、現場事務の効率化に対するインセンティブが高まっている。