労務単価引上げ、賃金波及を 品確議連が国交相に要望

中央
 自民党の公共工事品質確保に関する議員連盟(品確議連)は1月22日、金子恭之国土交通相に建設産業の担い手の処遇改善と円滑な施工確保に向けた要望書を提出し=写真、公共工事設計労務単価のさらなる引上げを求めた。単価の上昇が技能者賃金のアップにつながる好循環を継続するため、第3次担い手3法の全面施行を踏まえて請負契約の労務費を確保し、賃金として行き渡らせる施策をさらに加速させるよう促した。  労務単価はこれまで13年連続で上昇を続けてきた。議連会長の梶山弘志衆院議員は、要望後の会見で、特に直近5年間で上昇率も高まってきていることに触れ、「必ず上げてほしい」と金子国交相に呼び掛けたことを説明した。金子氏は「しっかり努力していく」と応じたという。  梶山氏は技能者の賃金水準が高まってきたとしつつ、「全産業平均と比べるとまだまだだ」と述べた。若い世代に建設業界を就職先として選んでもらうには「やはりまずは労務単価、賃金(が重要)になる」とも話し、こうした点も加味するよう求めた。  上昇した労務単価が原資となり、賃金が技能者に適切に支払われれば、公共事業労務費調査の結果に基づき次年度の労務単価がさらに上昇する好循環が生まれる。議連事務局次長の見坂茂範参院議員は、「労務費が行き渡っているかどうかの確認が大事になってくる」と指摘した。  第3次担い手3法の全面施行に基づく「労務費の基準」の実効性確保や、建設業の生産性向上など、担い手確保に向けた施策の促進・充実も要望した。  公共事業の関連では、第1次国土強靱化実施中期計画に基づく公共事業予算の確保と円滑な執行を要望した。  公共工事の円滑な施工確保に向け、▽資材価格高騰を反映した適正な予定価格の設定▽スライド条項の適切な運用▽酷暑を踏まえた現場の暑さ対策▽施工時期平準化―などが必要になるとした。特に発注関係事務の適切な実施が困難な市町村などの発注者に対し、「支援や強力な働き掛け」を求めた。  国交省をはじめ国の機関が実施している、企業の賃上げへの総合評価での加点についても適切な運用を求めた。賃上げや処遇改善の環境整備という趣旨を踏まえ、実績確認については引き続き柔軟に運用するよう注文した。  要望書と合わせ、品確議連に寄せられた13団体の要望も参考として金子国交相に手渡した。