私たちの就職戦線25 墨田工科高校 設計職編

東京

LIXILに就職が決まった建築科3年生の西野さん

 毎年ほとんどの生徒が就職を選択する墨田工科高校では、本年度3月に卒業する107人のうち91人が就職する。昨年度の就職率95%に対して、本年度は85%と本年度は例年に比べて進学率が高くなったものの、建築科では23人の卒業予定の生徒のうち、17人が建設業界に就職。6人は進学または他業種を選択した。このうち建設業に就職を決めた生徒のうち6人を3回に分けて紹介する。第1回は設計職に進む建築科3年生の西野紘輝さんと小野寺柊さんに就活事情を聞いた。  ―建築科を選択した理由は。  西野「中学3年生まで工業系の高校に行くつもりはなかったが、勉強が苦手で選択肢が限られてしまった。普通科を選択するよりも専門知識を得る方が将来に役立つと思い、工業系の高校を選んだ。建築科に進んだ兄の影響も強かった。また、椅子の製作などモノづくりが好きだったので、好奇心で建築科に進んだ」  小野寺「志望校に落ちてしまい、自暴自棄気味にもなって建築科に進んだ。今になってみれば、この選択が自分の価値観を変えた。今まで特に得意なものはなかったが、今では胸を張って建築が得意だと言える。建築の勉強は楽しい。一番の魅力は多くの人の手によって一つのものが出来上がるところだと感じる」  ―建設業のイメージについて。  西野「入学するまで建設業は激務で、体力がないとできないと思っていた。実際に入学して建設業に従事している人の話を聞くと、楽しそうに働いており、設計や施工管理など力仕事以外の仕事も多く、イメージが大きく変わった」  小野寺「建設業は泥くさく、高齢者が多いイメージだった。また粗暴な人が多い印象で、入学前は不安に感じていた。しかし実際にインターンシップや会社見学を行うと、職場環境は整っており、給与は良く、休暇も取りやすく、いい業界だと感じる」  ―どのように就職活動を進めたのか。  西野「高校2年生の終わりから就職を意識し始めた。校外でバンドを組みライブをやるなど音楽活動が好きなので、将来は音楽系の専門学校も考えた。だが、いざ就職するとなると現実的でないと思い、建設業の道を選択した。高校で2級施工管理技士補の資格を取得できたため、将来は施工管理の道に進もうと企業選びを始めた。趣味に時間を使いたいので、フレックスタイム制の会社を希望した。それ以外の待遇については特に気にしなかったが、絞った結果2社しか残らなかった。LIXILに進んだ先輩もいると聞き、就職先に選んだ。内定をもらった後に会社の適性検査で、設計職を打診された。迷ったが、途中で異動が可能だと聞き、とりあえずやってみようと考え、設計部署への配属が決まった」  小野寺「製図が得意だったので、意匠設計に絞って就活を始めた。就職を意識したのは高校1年生の12月で、その時点で設計職に進みたいと思っていた。進学も考えたが、高卒で設計の道に進めば、その分現場で経験を積めると考えた。高校2年生のインターンでは設計会社のコホーネスに決め職場見学を行い、手掛けた建物の美観や働いている人の姿が自分の好みで、この会社しかないと思い、以降も積極的にインターンや職場見学に参加した。設計職に進めるなら、給与や休日数は気にしなかった」  ―将来の夢は。  西野「LIXILでは都心の大型物件にも携われると聞いている。将来的には街のシンボルになる建物を手掛けたい。1級建築施工管理技士の資格を取得して、さまざまな建築工事に関わりたい」  小野寺「まずは地道に経験を積んで、ゆくゆくは住宅関係の設計に携わりたい。大型の建物よりも、一戸建て住宅の設計に興味がある」