建設・改良に1兆6990億円 都下水道局
東京
東京都下水道局がまとめた次期5カ年経営計画の案によると、2026~30年度の計画期間中に下水道の建設・改良へ投じる事業費を総額1兆6990億円と見積もった。21~25年度の現行計画期間に比べ44・5%の増。内訳は区部下水道が1兆4170億円、多摩の流域下水道が2820億円で、それぞれ44・9%増、42・8%増となっている。区部下水道は幹線と枝線の再構築などを実施するとともに、浸水対策として第二宇田川幹線や篠崎ポンプ所の耐水化、東池袋雨水調整池の耐震対策、小管水再生センターへの準高度処理の導入などに新規着手する予定だ。流域下水道では水再生センターの設備再構築や浅川水再生センターの高度処理整備などに新規着手する予定としている。
区部下水道の建設・改良事業費は26年度が2920億円で、27年度から3000億円台に乗る。毎年度2170億円としていた現行計画の毎年度を750億~1050億円上回る。
建設事業費については施策別の工事費も明示。項目別に▽再構築=6931億円(毎年度1264億~1619億円)▽浸水対策=2938億円(428億~694億円)▽震災対策=1072億円(178億~234億円)▽汚泥処理=274億円(42億~77億円)▽公共用水域の水質向上=450億円(55億~128億円)▽エネルギー・地球温暖化対策=796億円(49億~242億円)―で総額1兆2416億円となっている。
主な内容を見ると、再構築は番町幹線など延長25㌔の幹線と第1・第2期エリア3400㌶の枝線で実施する他、京浜島汚水幹線や東海汚水幹線の複数系統化をスタートさせる。浸水対策は第二宇田川幹線や下野毛雨水幹線流域の増強施設の整備、篠崎ポンプ所と雑色ポンプ所の耐水化などに着手する。震災対策は東池袋雨水調整池などの耐震化、公共用水域の水質向上では小菅水再生センターなどへの準高度処理などの導入に乗り出す。
改良費の工事費は毎年度490億円の総額2450億円としている。
また、維持管理費は毎年度1736億~1733億円の総額8780億円。
一方、流域下水道の建設・改良事業費は26・27年度は200億円台で推移して、28年度以降に300億円台になる。現行計画の毎年度より39億~143億円高い。
区部と同様に建設事業費の工事費は▽再構築=634億円(毎年度99億~158億円)▽雨水対策=85億円(3億~28億円)▽震災対策=123億円(14億~36億円)▽単独処理区の編入=1億円(1億円未満)▽公共用水域の水質向上=29億円(3億~8億円)▽エネルギー・地球温暖化対策=346億円(38億~84億円)―の総額1218億円だ。
再構築のうち管渠は乞田幹線と調布幹線、稲城幹線の工事を継続するとともに、水再生センターの各種設備で新規に着手するとした。雨水対策は北多摩二号水再生センターなど3カ所を挙げた。公共用水域の水質向上では、浅川水再生センターの高度処理や南多摩水再生センターと八王子水再生センターの準高度処理の整備を開始する。
改良費の工事費は毎年度27億~34億円で160億円とした。
維持管理費は毎年度260億~265億円で総額1307億円となっている。
~31~35年度は1兆8000億円台~
31年度以降の5カ年に関する財政収支も推計し、35年度までの建設・改良費は総額1兆8023億円と次期経営計画期間の総額を1033億円上回った。内訳は区部下水道が1兆6318億円(768億円増)、流域下水道が1705億円(265億円増)。
また、維持管理費は総額1兆0493億円と見積もった。
物価上昇などが継続すれば財政収支は赤字で推移して資金不足も生じる見込みのため、区部下水道は下水道料金の在り方を含む経営基盤の強化策を、流域下水道では維持管理負担金の適正な単価をそれぞれ検討していく。
