楠瀬耕作市長に聞く須崎市のまちづくり
四国
楠瀬耕作市長
高知県全域で人口減少が問題となる中、スケートパークや図書館等複合施設の建設などまちの活性化に積極的な須崎市。港町として抱える災害リスクへの対策にも力を注ぎ、大きな発展を遂げている。海のまちとしての更なる進化と、喫緊の課題となる津波対策。2つの軸から市政を牽引する楠瀬耕作市長に、今後の展望を聞いた。
―2026年度の主要事業について聞きたい。
「来年度から市民文化会館の大規模改修の検討に入る。建築後34年が経過しており、さまざまな修繕が必要になっている。中でも特定天井に指定されている多目的ホールは耐震性が基準に届いていないため、改修は緊急を要する。市民への影響を考え、工事による閉鎖期間をできる限り短く抑えたい。これから予算編成を行い、26年度は基本構想で進めるか、実施設計に走るのかなど詰めていきたい」
「また、道の駅『かわうその里すさき』の改修も予定している。建設後26年が経過しており、施設全体の老朽化が進んでいる。予算次第にはなるが、改修及びリニューアルを含めた検討をしていく予定だ」
―小規模住宅地の高台移転など、災害への対策は。
「高台移転を行う場合、本市の地形的に山を切り開いて造成する必要がある。コストがかかる事業になるが、移転を望む市民のため迅速に取り組みたい。災害後に対応するのではなく、事前の移転が重要だと考えている。市内の約1万世帯の内、8割超が津波浸水予想区域に入っており、これほどの規模の移転は全国でも前例がない。高台移転ではなく、津波対策機能を持つ高層マンションを建設する案も出ているが、何らかの形で支援を受けられるよう、国に働きかけていく。現在は多ノ郷の市営住宅跡地の高台開発に着手しており、昨年度に住宅の解体工事が終了した。造成工事を26年度に発注する計画だ。敷地面積は約5000平方㍍で、35戸程度の規模になる見込みだ。28年頃までに完成させたい。また、50戸ほどの高台住宅を建設する事業も検討している。地盤の調査が必要になるが、こちらも前向きに調整していく。市の総合計画にもあるように、30年度までに3箇所の高台整備を完了させたい」
―26年度が計画最終年となる「海のまちプロジェクト」について伺いたい。
「資材高騰などの関係で、昨年度不調となった旧錦湯と旧岩井レコード店の改修工事を確実に事業化していく。外国人観光客らをターゲットにした高級旅館への改修も計画している」
―週休2日工事など、働き方改革への取り組みは。
「建設業は生身の人間が動かなければならない業界であり、AIの発展著しい中でも人への配慮は徹底していくべきだと考えている。週休2日制の導入、猛暑日の配慮などは他の自治体の取り組みも参考にし、積極的に取り組んでいる。施工時期の平準化にも取り組まねばと感じている。特に昨年度不調となった旧錦湯などの事業は、他の建設事業と重なってしまったことも一因になったと痛感している。入札をかけるタイミングを見計らい、スムーズな事業化を目指す」
