齊藤栄熱海市長 地域防災力向上へ防災拠点整備など事業を推進

静岡
 春夏秋冬どの季節でも観光客が絶えることがない熱海市。昨年の4月1日に観光税が導入され、今後は新たな財源を活用し、さらなる観光都市としての発展が見込まれる。一方で、昨今の災害激甚化による土砂災害や、津波対策など防災面において課題が少なくない。齊藤栄市長に今後のまちづくりや防災面に関して話を聞いた。 ―持続可能なまちづくりを実現する上で重要な施策は。  本市のまちづくりの基本方針は、「持続可能な地域」の実現です。人口減少・少子高齢化が進行する中にあっても、地域経済が持続的に発展し、市民一人ひとりが豊かさを実感できるまちを築いていくことを目指しています。そのため、観光をはじめとする基幹産業の強化とともに、都市基盤の着実な整備や、安全・安心を支えるインフラの充実に取り組んでいます。次の世代に誇れるまちを引き継ぐため、中長期的な視点に立った計画的なまちづくりを進めていきます。 ―市民の安全・安心を支える上で防災対策の充実が欠かせない。  伊豆山土石流災害の被災地域においては、2025年度末までに消防団第4分団詰め所および「(仮称)伊豆山地区コミュニティ防災センター」を完成させ、平時から地域の防災拠点として機能する体制を整備します。併せて、河川・道路の改良など、地域防災力の向上に直結する事業についても、26年度末までの完成を目指して着実に進めていきます。  また、近年の自然災害の激甚化を踏まえ、伊豆半島全体を視野に入れた広域防災の観点から、関係自治体や県と連携し、情報共有や応急復旧体制の強化を進めています。ハード対策とソフト対策を組み合わせ、市民の命と暮らしを守る防災・減災対策に一層取り組んでいきます。 ―主要な公共事業における今後の展開は。  現在、本市では総合計画に基づき歩道のバリアフリー化、橋梁の長寿命化、浄水施設の更新・耐震化など、市民生活を支える基盤整備を計画的に実施しています。加えて、一昨年の台風により被災した火葬場については県と連携し、背後斜面の法面工事を行うなど安全対策を講じてきました。建物についても、内部の火葬炉やエレベーター、電気設備など、施設機能の回復に向けた改修を進め、26年度の供用再開を目指しています。  さらに、県が進めている渚第4工区の海岸環境整備や多賀地区南工区の高潮対策、初川水門整備などについては、防災機能の強化に加え、観光や地域活性化にもつながる重要な事業であると考えています。今後も地域の実情を踏まえ、計画的かつ着実に事業を推進していきます。 ―災害対応などの面で地元建設事業者の役割は大きい。  伊豆山被災地域の復旧・復興をはじめ、各種公共事業の推進にあたっては、地元建設事業者の皆さまの存在が欠かせません。これまでの多大なるご協力に、心から感謝申し上げるとともに、今後も、災害時の迅速な対応や地域インフラの維持管理など、未来の熱海を支える重要なパートナーとして、ご理解とご協力をよろしくお願いいたします。