国際園芸博覧会出展へ 三重の高校生のチャレンジ①

中部

永遠へ繋ぐ三重のグリーンプランツ

 来年、2027年に横浜市で開催される国際園芸博覧会「GREEN×EXPO2027」。デベロッパーやゼネコン、造園会社などが出展者に名を連ねる中、三重県も自治体出展としてオリジナル庭園を出展する。そのデザインを担当するのは、四日市農芸高校の高校生。同校からは政府出展にも出展が決定しており、高校生の活躍が目覚ましい。その背景を追った。  博覧会は、幸せを創る明日の風景をテーマに、旧上瀬谷通信施設(区域約100㌶)敷地に100万株の花と緑が集結するとされており、国際出展や政府出展などがある。  三重県は、自治体出展ブースにオリジナル庭園を出展するため県内の高校で造園・園芸を学ぶ3年生を対象にデザインを募集。四日市農芸高校の阿部直立さんが最優秀賞に、同校の森脇里紗さんと久居農林高校の北川豊大さんが佳作にそれぞれ選ばれた。  最優秀賞に選ばれた作品のテーマは「永遠へ繋ぐ三重のグリーンプランツ」。三重県が誰でも住み続けたいと思える県であってほしいとの思いから名付けた。  阿部さんは「海外に住んでいた経験があり、その際に日本文化の良いところを改めて感じた」と言い、今回の作品を通じて、「三重県に旅行に行きたいと思ってもらえるような庭にしたい」と話す。  海から伊勢神宮を見るように作りたいとの考えから、リアス海岸部分を三重県全体の形で表現した。この形をどのように表すか苦労したという。この作品は三重県が好き、住み続けたい、住み続けてほしいと言うメッセージが読み取ることができ、三重県を県内外に発信するデザインとしてふさわしい点が評価された。阿部さんと三重県は複数回打ち合わせ、イメージを形に出来るように設計を進めている。  惜しくも佳作だった森脇さんは、「くらしを彩る工芸品」をテーマに四日市萬古焼きの魅力を伝えようとするデザインで、ハナショウブといった県、市町のシンボルなどを植え、三重県らしさを表現した。  「三重県の工芸品である萬古焼きを知ってほしくてイメージしてつくった。県や市のシンボルの花を植えたが、うまく表現できた」と話すとともに、開催シーズンに咲く花を調べるのに苦労したという。工芸品に県の魅力を代弁させるアイデアが斬新であり、三重県を魅せるための研究が丁寧だったことが評価された。  北川さんは、「三重真珠公園」をテーマに真珠養殖発祥の地とされる三重県を表現するのに、貝を枯山水で見立て、中央に真珠を想起させるシンボルツリーを据えたデザインを設計した。 「真珠を通して三重県らしさを思い描いた」と言い、落とし込むのに苦労したと話す。養殖真珠を豊かな自然と結びつけるストーリー立てた視点、アイデアを造園に落とし込む工夫がよいことが評価された。  三重県造園建設業協会の中村駆副会長は「三重県の魅力が伝わるすてきな作品が選ばれた」と話し、いろいろな人が訪れることを期待を寄せた。  三者三様のデザインで三重県が見事に表現されていた。3人にデザインのポイントや苦労した点などを伺う中で、全員が3年生ということもあり、それぞれの進路を聞いてみた。みんな製造業へ就職するという。これから造園やこうしたデザインにふれあう機会は減ると思うが、何かの折にはそのセンスを生かしてもらいたい。