中央卸売市場 26年度に経営計画改定

東京

施設の維持管理などにかかる管理費が増加傾向にある

 東京都中央卸売市場は2026年度に「中央卸売市場経営計画」を改定する。経営計画は中央卸売市場が将来にわたって基幹的なインフラとしての役割を果たすことができるよう、一定期間にわたる市場経営のビジョンを示すもの。施設整備を巡っては、物価高騰に伴う工事費上昇も見込まれる厳しい状況下にあっても「計画的な推進は必須」と考えており、今後の検討で付加価値機能の強化も含めた方向性などを固めて盛り込む。26年度の前期に改定の中間取りまとめを行って、後期にパブリックコメントを実施する予定だ。  現行計画(22~26年度)の期間終了を見据え、25年9月に中央卸売市場審議会へ諮問して改定の検討に着手。2月6日の会合で主要な論点を整理しつつ、市場会計の状況や26年度の取り組みを説明した。  それによると、経常費用は人件費や市場施設の維持管理に要する管理費が増加傾向にあり、24年度は170億円弱と過去5年間で最高額になった。増加した管理費のうち物価高騰が要因の主な経費は営繕費と光熱水費。その中で営繕費は労務単価の上昇などに伴って、00年度を100とした場合に24年度は150近くまで増えた。市場会計の経常収支の黒字化に向けてさらなる経営改善策が必要な状況となっている。  このため市場会計の収入を支える使用料に加え、地価の上昇局面を捉えて保有資産の利活用を拡大するなど、収入源の多様化を含めて検討する。26年度の当初予算案に新規で「市場用地等の利活用に向けた取組」に約4200万円を計上。場内施設の利活用を広く検討するとともに、遊休施設の効率的・効果的な活用の在り方を探っていく。  施設整備に関しては、19~24年度に年間平均約570件(約30億円)以上の維持更新工事を実施した。今後は、物価や人件費の上昇による工事費の高騰を踏まえ、施設や設備の利用状況の実態に即した維持更新を検討する。26年度の当初予算案に計上した維持更新費は61億円。大田市場で青果棟・水産棟のオーバーヘッドドア改修工事を継続する他、北足立市場青果棟の外壁などの改修工事、葛西市場の火災報知設備更新工事を行う。淀橋市場の拡張(26年度事業費2900万円)や板橋市場の機能強化(1億7900万円)も進める。  環境問題への対応では、太陽光発電設備の導入や照明のLED化など、市場施設での環境配慮の取り組みを推進してきた。また、省エネ型グリーン冷媒機器の導入経費を補助することで、市場業者の取り組みも後押ししている。26年度の当初予算案では「再生可能エネルギーマネジメント」の事業費を前年度の2倍に当たる3000万円に拡充。再エネの導入を促進するとともに、VPP(バーチャルパワープラント)などを活用した電力のエネルギーマネジメントに着手する。