既存住宅の維持管理・市場流通に焦点 社整審分科会が住生活基本計画案を了承

中央
 国土交通省は2月16日、社会資本整備審議会住宅宅地分科会を開き=写真、2026~35年度に実施する住宅政策の方向性を示した「住生活基本計画案(全国計画)」を大筋で了承した。居住者・既存ストック・担い手の三つの視点で必要な施策を整理しており、特に既存ストックの維持管理や市場流通に焦点を当てている。計画は3月の閣議決定を目指す。  宿本尚吾住宅局長は、「昨年4月に全ての新築住宅への省エネ基準適合が義務付けられた一方で、既存住宅の質向上に向けた取り組みは不十分。既存住宅の評価方法の確立や、市場流通を活発化させる仕組みの構築が大きな課題だ」とし、基本計画案に盛り込まれた施策の重要性を強調した。  居住者の視点では、既存ストックのリフォームなどを通じて、高齢者や若者・子育て世帯が暮らしやすい環境を整備するための施策を盛り込んだ。サービス付き高齢者向け住宅をはじめとする高齢期の暮らしに適した住宅を150万戸まで増加させることや、子育てしやすい住環境を整備したUR団地を100団地・10万戸整備することを指標に設定した。  既存ストックに関しては、省エネや耐震性に優れた「認定長期優良住宅」や「建設住宅性能評価取得住宅」の割合を、15%まで増加させるとした。管理・修繕に関する基準を満たす建物を対象とする「マンション管理計画認定」の取得割合は、20%まで高める。  担い手の視点では、国や地方自治体、住宅関連事業者が連携して住宅市場を維持する社会の実現を求めた。住宅建設技能者の確保に関しては、女性の大工就業者を20年度の4540人から継続的に増やすことを指標としている。