建設業の収益性、全指標改善 技術者の付加価値は過去最高 24年度建設業経営分析

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 建設業情報管理センター(CIIC)がまとめた「建設業の経営分析」(2024年度)で、建設企業の収益性を示す6指標全てが前年度から改善した。特に、粗利を示す売上高総利益率は26・50%で過去最高水準となった。生産性を示す技術職員1人当たりの建設工事付加価値も1882万円で過去最高となった。  調査対象は4万3099社。CIICに経営状況分析を申請した企業のうち、資本金5億円以上または負債総額200億円以上の大会社と、兼業事業売上高が総売上高の2割以上の会社を除いた。  収益性に関わる指標のうち総資本経常利益率は4・15%で、前年度比0・57ポイント上昇した。資機材価格や労務費の上昇といったコストアップにより23年度まで3年連続で悪化していたが、24年度は改善に転じた。  全業種で数値が改善し、特に設備の伸び率が高かった。売上高が大きい階層ほど高い傾向も見られた。地域ブロック別では東北を除く全地域が改善した。  収益性を示す指標のうち売上高総利益率は26・50%で0・55ポイント改善し、過去最高となった。業種別では設備の数値が高く、売上高階層別では小さい階層ほど高い傾向が見られた。  生産性を示す指標を見ると、技術職員1人当たりの完成工事高は4642万円で、202万円増加。全ての業種、全ての売上高階層で増加し、地域ブロック別では関東を除くブロックで増加した。  同様に生産性を示す技術職員1人当たり建設工事付加価値は1882万円で42万円アップし、過去最高だった。建設工事付加価値率は48・51%で0・34%と小幅の上昇ながら過去最高を更新した。  企業経営の活動性を示す総資本回転率は1・36回で横ばいだった。業種別では土木建築と土木を除く全ての業種で改善した。  支払い能力を示す流動性指標では、当座比率が426・44%で3・22ポイント改善し、前年度の悪化から改善に転じた。業種別では、職別を除く業種で数値が改善した。  長期的な財務の健全性を示す自己資本比率は41・67%となり、1・56%改善した。13年連続の改善となり、過去最高を更新した。全ての業種、売上高階層、地域ブロックで改善した。  健全性を示す指標では、借入金依存度と純支払利息比率が過去最低、自己資本対固定資産比率が過去最高となるなど、全6指標のうち3指標で改善した。