労務単価、初の2.5万円超 全国全職種平均4.5%上昇 

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 国土交通省は2月17日、3月から適用する公共工事設計労務単価を発表した。全国・全職種平均の単価は前年度比4・5%増の2万5834円(伸び率は単純平均、金額は加重平均)となり、14年連続の上昇で初めて2万5000円を超えた。「労務費の基準」を規定する改正建設業法の全面施行により、公共・民間を問わず全ての工事でこの水準の労務費を確保する必要がある。  労務単価は公共工事の積算のために毎年設定するものだが、労務費の基準の構成要素に位置付けられたことで、その役割は一段と重くなった。民間工事や、元請け・下請け間、上位下請け・下位下請け間の取り引きにおいても労務単価水準の労務費の確保が求められる。改正法の施行に伴って一部の職種で公表した「労務費の基準値」や、建設キャリアアップシステム(CCUS)レベル別年収についても新単価に基づき、順次改定する。  単価の算出方法を大きく見直した13年度からは14年連続の上昇となった。見直し前の12年度の単価と比べると94・1%増となり、ほぼ倍増となる。  今回の伸び率4・5%は、直近3年間で見ると小幅だった。単価設定のベースとなる市場の実勢価格の伸びが弱まったことが影響した。ただし、コロナ禍後の5年間平均の伸び率である4・2%は上回る水準だった。  労働者の多い主要12職種は前年度比4・2%増の2万4095円だった。伸び率は交通誘導警備員Bが6・7%で最も高かった。伸び率が最低だったのは軽作業員と運転手(一般)の2・9%。  新単価は3月1日以降に契約する国交省・農林水産省の直轄工事に適用する。改正法に基づき、上昇した労務単価相当分が技能者に賃金として適正に支払われれば、公共事業労務費調査を経て来年度の労務単価がさらにアップする。こうした労務費と賃金の好循環を実現できるかが今後の課題となる。  労務単価と合わせて、「雇用に伴う必要経費」も参考として示した。事業主が支払う必要経費に相当するもので、これまでは労務単価の41%としていたが、建設業界から見直しを求める声が上がっていたことを踏まえ、実態調査に基づき今回から48%に改めた。これにより、全国全職種平均の必要経費は前年度の1万0189円から1万2400円に引き上げられた。  必要経費は▽法定福利費の事業主負担分▽労務管理費等▽現場作業にかかる経費(安全管理費等)―で構成。今回の見直しに当たっては、特に労務管理費(CCUS関連含む)の増大が影響したという。これらの経費は今も積算に組み込まれているため予定価格が増額されるわけではないが、参考として明記することで下請けから元請けに請求しやすくする。