積算合わない維持修繕工事 小規模・点在作業の対応整理

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 国土交通省は、小規模・点在作業の積算との乖離(かいり)や、緊急対応に伴う監理技術者の拘束といった、維持・修繕工事の課題への対応方針をまとめた。2月18日に開いた「発注者責任を果たすための今後の建設生産・管理システムのあり方に関する懇談会」の維持管理部会で提示した。近く文書としてまとめ、受発注者で共有する。  2025年度に履行中の維持・修繕工事の受発注者を対象に実施したアンケート・ヒアリング調査を踏まえ、対策を検討した。  主な課題の一つは、積算基準で定める日当たり作業量を下回るような小規模作業の積算だ。特に通年維持工事は、落下物処理など数時間で終わる作業でも拘束時間・費用がかさみ、積算と現場の実態が乖離(かいり)すると受注者の43%が回答。1~2時間の作業でも実労働時間ではなく、最低0・5日分で精算するよう求める声もあった。  そこで、小規模作業の変更積算の考え方を整理。半日未満の作業は半日、1日未満の作業は1日として計上する「1日未満で完了する作業の積算」の適用を検討することとした。  施工箇所の点在による機械の回送などの経費増加も課題とした。積算が乖離(かいり)しやすい通年維持工事については、2026年度に諸経費の実態調査を実施し、対策を検討する。修繕工事については、受注者アンケートを基に発注ロットを決める際の目安を作成。例えば、舗装修繕は▽1工事につき3カ所▽箇所間の距離は10㌔まで▽1カ所の施工規模は1000万円~2000万円以上―とした。発注者に積算時の参考にしてもらう。  緊急対応に伴う監理技術者の拘束など、技術者の働き方も課題に挙がった。受発注者アンケートでは落下物処理や動物死骸処理、倒木対応などでは、技術者の臨場がなくてもいいとの意見が多かった。  これを踏まえ、品質管理の必要性が薄い場合や迅速な対応が求められる場合など、技術者の現場立ち会いが不要な作業を整理。事例をリーフレットにまとめ、周知することとした。  緊急連絡体制についても、監理技術者のみに負担がかかることのないよう、輪番での対応や本社社員が通報を受け付けるといった対策を例示。技術者の拘束解消に向けた取り組みを改めて周知する。  緊急作業のため監督職員が待機を指示した場合の経費の取り扱いについても整理。待機の開始から片付け後解散までが清算の対象となることを明確化する。