「適正雇用の法案が必要」 今後の外国人雇用政策を検討

中央
 厚生労働省は2月20日、外国人雇用対策の在り方に関する検討会を開き、今後の外国人労働者の雇用対策について議論した。検討会では複数の委員から、「労働力ではなく、生活者として受け入れるための施策が必要。事業主に対して適切な外国人雇用を求める法案を策定すべきだ」といった声が上がった。  会合では、厚労省と文部科学省が外国人労働者の雇用状況、雇用政策、日本語教育について説明した。日本労働組合総連合会(連合)の漆原肇労働法制局長や日本経済団体連合会(経団連)労働政策本部の阿部博司統括主幹は、外国人労働者が安全・安心に働くために、日本語の習得や住居、社会保障制度などの環境整備が必要とし、労働関連法令の適用を企業に求める基本法の制定が必要とも主張した。  全国中小企業団体中央会の佐久間一浩労働政策部長も「外国人労働者は、国の労働市場の一部を構成する存在になっており、適正管理は事業主の基本的な責務になる」とした上で、「外国人労働者を適切に扱っていない悪質な事業主を厳しく取り締まってほしい」と述べた。  日本語教育についての議論では、国立社会保障・人口問題研究所国際関係部の是川夕部長が、「地方自治体が実施する日本語教室に参加する技能実習生や特定技能外国人は増えているが、本来は事業主が教育すべきところを自治体のコストに丸投げしているのではないかといった、住民からのクレームを複数把握している」と指摘。  事業主の負担による日本語教育を進め、日本語教員の処遇改善と人員確保、地方での日本語教育の供給体制整備が重要だと訴えた。一方で、外国人雇用について、中小企業の負担が大きいとし、「サプライチェーン全体で外国人雇用の負担を平準化すべき」とも話した。  また、事業主が日本語教育にどれほどのコストを負担すべきかを明確にするため、外国人労働者の日本語能力と賃金の相関関係の提示を求めた。