神奈川県内5地区は全て「0~3%上昇」 国交省地価LOOK

神奈川
 国土交通省の地価動向報告「地価LOOKレポート」によると、2025年第4四半期(25年10月1日~26年1月1日)の神奈川県内5地区の地価は全て「0~3%上昇」となった。5地区とも25年を通じて取引価格が上向き、4四半期とも上昇傾向と評価を受けた。  同レポートでは、地価動向を探るため高度利用地の状況を不動産鑑定士が分析している。神奈川県内の調査対象は商業系地区が▽横浜駅西口▽みなとみらい▽川崎駅東口▽武蔵小杉―の4地区、住宅系地区が都筑区センター南地区の計5地区。  横浜駅西口地区では、25年11月末のオフィス空室率が3・1%。同年7月末の3・5%から低下し、賃料は上昇傾向で推移する。相鉄グループの横浜駅西口大改造構想が進んでいる他、みなみ東口地区再開発事業では25年11月に環境影響評価手続きを開始した。今後の発展性も見込んで、首都圏有数のターミナル駅として店舗やオフィスの堅調な賃貸需要が続くとみている。  みなとみらい地区は10%以上のオフィス空室率が続いていた時期もあったが、25年11月末時点では8・5%と低下傾向を示す。特に半導体関連企業の入居が目立つ。また、「Kアリーナ横浜」が25年の観客動員数で世界1位(米国の音楽業界誌「Pollstar」調べ)となるなどイベントの需要が高い。オフィスやホテル、ミュージアムなどを開発する60・61街区も1月に着工し、継続的な需要が見込まれる。  「3~6%上昇」が続いた時期と比べると金利上昇や建築費高騰、オフィス空室増といったリスクが高まっていることから、当面は緩やかな上昇が続くと判断した。  川崎駅東口地区では空室率は7%半ばで推移し、賃料は横ばい。一部の大型オフィスでは空室解消のめどが立つなど、需給バランスが改善する動きもある。不動産投資需要の高まりを受けて取引価格は上昇中で、京急川崎駅周辺の再開発などにより活性化が見込まれることも踏まえ、当面は地価の緩やかな上昇を維持する見通し。  武蔵小杉地区ではオフィスや店舗の賃貸需要が堅調で、賃料は安定的に推移する。取引価格は緩やかに上昇。複数の高層マンションの開発計画が進むなどエリア全体の成熟が期待でき、当面は同様の市況が続くと予測した。  都筑区センター南地区は大規模商業施設や都市公園があり、子育て世代を中心に需要は底堅い。近年に分譲されたマンションでは販売価格が上昇傾向を示す。デベロッパーの開発意欲は引き続き強く、旺盛な住宅需要を背景に当面は地価の緩やかな上昇が続くとみている。