設計労務単価、九州で上昇 伸び率最高は大分の7.5%
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赤字は伸び率の 高い上位10県
3月から適用された新たな公共工事設計労務単価で、47都道府県別に全職種平均の伸び率(前年3月比、単純平均)をみると、上位10県のうち9県が鳥取県以西となり、前年に引き続き西日本での伸びが目立った。最も伸び率が大きかった大分県(7・5%)をはじめ、特に九州は全県が全国平均を上回る伸び率となった。
国交省が2月に公表した新たな労務単価は、公共事業労務費調査で把握した実勢賃金を反映し、全国全職種の単純平均で4・5%引き上げられた。14年連続の引き上げにより、全国全職種の加重平均は2万5834円となり、初めて2万5000円を超えた。国交省は全国の地方自治体に対し、新労務単価の早期活用を求める通知も発出している。
都道府県別に全職種平均の伸び率を見ると、全国1位の大分県(7・5%)、2位の鹿児島県(7・3%)、3位の長崎県(6・9%)を筆頭に伸び率上位10県のうち6県が九州に集中した。半導体工場の進出に伴う地域内の賃金水準の上昇、人手不足などが影響した可能性もある。
山口県(6・4%)や島根県(6・0%)、鳥取県(5・6%)など中国地方の上昇率も前年度に引き続き、全国平均を上回る水準となった。もともと西日本では、全職種平均の金額(加重平均)が東日本と比べて低い傾向にある。担い手確保のため、こうした地域での賃上げの進展が単価に反映されたとみられる。
近畿の伸び率は大阪府(2・8%)をはじめ2~3%台となり、相対的に低かった。東京都(3・3%)など関東地方は3~4%台、東北地方は2~4%台となったが、全職種平均の金額(加重平均)は高い傾向にある。北陸地方では、富山県(5・5%)や石川県(5・4%)が伸び率・金額ともに高かった。
労務単価は公共工事の積算に用いるものだが、民間工事にも適用される「労務費の基準」の基礎となる。今後、民間工事にも労務費の基準が浸透すれば、労務単価の上昇が技能者の処遇にさらに波及することになる。
