3Dモデルの契約図書化 施工段階の修正・活用へ試行
中央
国土交通省は2026年度、3次元モデルを工事契約図書に使用するためのガイドラインの骨子を作成する。これに合わせて、詳細設計で作成した3次元モデルを「施工作業用モデル」に加工・修正して活用する試行工事を実施する。モデル更新費用を別途確保し、建設コンサルタントに外注するか建設会社が内製化するかなど、3次元モデル活用の体制も考える。
直轄工事では23年度からBIM/CIM活用を原則化しており、設計段階で3次元モデルを作成している。工事契約時は契約図書ではなく参考資料という位置付けで、2次元図面との重複が課題となっていた。
25年度は3次元モデルを参考資料として受け取った工事の受注者にアンケート調査を実施した。道路改良や橋梁下部、河川工事などの受注者から得た183件の回答を基に、3次元モデルの工事契約図書化に向けた対応を検討している。
構造一般図については「詳細度300」の3次元モデルで十分に確認できるとし、2次元図面を削減可能とする方向性を示した。一方、配筋図や鉄筋加工図といった構造詳細図については、2次元図面が「当面は必要」と判断。施工に必要な情報を伝達する代替手段が必要になるとした。土工縦横断図は当面、数量算出に必要としつつ、3次元モデルでの代替などによる削減を引き続き検討する。
3次元モデルを工事契約図書化する上で、課題となるのが施工内容に合わせた3次元モデルの更新だ。施工作業用のモデル作成に必要な労力や、負担も課題となる。
このため、設計段階で作成した3次元モデルを施工段階で活用する試行工事を実施する。対象は地方整備局ごとに絞り込み、加工に要する費用は別途計上することを想定。条件や仕様は設計時のモデルを引き継ぎつつ、形状などを現場に合わせて更新するイメージだ。ICT施工や施工ステップの検討、出来形確認に活用できるよう、モデルを修正する際の体制や必要な労力を把握し、3次元モデル契約図書の活用方法を整理する。
検討結果は「3次元モデル工事契約図書化ガイドライン(仮称)」の内容に反映する。ガイドラインは詳細設計から積算、工事発注、施工までの各段階で3次元モデルを活用するための考え方を示す。
詳細設計では、3次元モデルに設定すべき属性情報や2次元図面との優先順位などを示す。発注段階では入札参加者への3次元モデルの提示方法として、今後整備する受発注者向け3Dビューアの閲覧手順などをまとめる。
