金額はナゼ「加重平均」? 労務単価 技能者賃金の指標に

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3月適用の労務単価は単純平均で4.5%上昇した

このコーナーでは、ベテランたぬき記者の「ぽんせつ先生」が、知りたがりの九官鳥「キューメット」の質問に答えます(Q=キューメット、P=ぽんせつ先生)。 P.新しい公共工事設計労務単価が3月から適用されました。 Q.え!?今週2回目だけど・・・。またやるの? P.別にいいじゃないですか。新しい労務単価は全国・全職種平均で2万5834円、前年と比べて4・5%上昇しました。金額は「加重平均」、伸び率は「単純平均」です。 Q.ナンなのそれ?単純平均は分かるけど、加重平均って? P.単純平均は、2000以上ある全国・全職種の単価の伸び率の合計を単価の数で単純に割ったものですよね。これに対し、加重平均は、値の重みを加味して平均値を算出する方法です。賃金を調査した技能者数の多い職種に重みを付けて単価の平均値を計算しています。 Q.ナゼこんなことするの?別に金額も単純平均でいいじゃない。 P.職種によって技能者の数が大きく異なるからです。例えば、調査の有効標本数が最も多い普通作業員の東京都の単価は2万7000円、標本数の少ない石工の単価は3万3100円です。この二つの職種の単価を単純平均すると、標本の少ない石工の単価に普通作業員の単価が引き上げられる格好になります。技能者一人ひとりの賃金を正確に表すため、加重平均を採用しているということです。伸び率は標本数の影響が少ないため、シンプルな単純平均で平均値を算出しています。 Q.いつからこの方法で平均値を計算してるの? P.労務単価の全国・全職種の単価をこの形で発表するようになったのは、2014年2月の改訂のときからです。このときから金額は加重平均、伸び率は単純平均で発表されるようになりました。その前年の13年3月は、伸び率も加重平均としていました。発表当時は伸び率を16・1%としていましたが、翌年に15・1%に修正しています。 Q.ナンだか面倒だね。 P.そうですね。ただ、公共工事の積算に使用する、というのがそもそもの労務単価の役割です。全国・全職種の平均値には、技能者の賃金の動向を把握する意味がありますが、実際の積算には地域別・職種別の単価が使われます。全国・全職種の平均値は積算の実務に使われることはありません。  ただ、今回で労務単価は14年連続の上昇となりました。10年以上にわたって政府は賃上げを後押ししています。高市内閣も「物価上昇に負けない賃金上昇」を目指しています。こうしたこともあり、労務単価の賃金水準の指標としての注目度は年々高まっています。 Q.ふーん。給料は高い方がいいからね。来年ももっと労務単価が上がるといいね。