藤枝市まちづくり特集 北村正平市長に聞く

静岡

藤枝市 北村正平市長

 藤枝市は、第6次総合計画・後期計画に基づき、人口減少やインフラ老朽化などの課題に対応しながら、持続可能なまちづくりを進めている。中心市街地の再生や道路・上下水道などの都市基盤整備を着実に進めながら、市民が安全で安心して暮らせるまちづくりとともに、藤枝の魅力が高まる都市空間の実現を目指している。そこで、北村正平市長に魅力あるまちづくりに対する取り組みについて聞いた。  ―第6次藤枝市総合計画・後期計画を踏まえたまちづくりの方針について。  「都市整備・建設分野においては、人口減少やインフラ老朽化を踏まえ、既存資源を有効活用しながら、質を高めるまちづくりへの転換が求められている。そこで、コンパクト+ネットワークの考え方を基本に、これまで進めてきた中心市街地、旧市街地、中山間地域それぞれの個性や特性を活用した多彩で魅力あふれる付加価値の高い都市を実現していく」  「中心市街地では、駅前2地区の市街地再開発事業を推進し、ビジネスや交流の拠点づくりを進めるとともに、にぎわいの核となる『BiVi藤枝』を官民連携で大幅にリニューアルする」  「旧市街地では、まち歩き空間の創出や、魅力ある個店の出店促進、さらにNPO法人アップルビネガー音楽支援機構による音楽スタジオの本格稼働などにより、人々が行き交い、さまざまな活動が沸き上がる場づくりを進めていく」  「さらに中山間地域では、4月に瀬戸谷地区にオープンする『ふじえだ陶芸村構想』の中核拠点となる道の駅『ゆとりえせとや』を中心に、若い芸術家などを呼び込み地域に新たな活力を生み出していく」  ―駅前一丁目9街区の複合施設建設をはじめとする再開発事業について。  「コンパクトシティの実現とまちの賑わい創出に向け、JR藤枝駅北口の駅前地区で、『~質の高い暮らし・溢れる賑わい~藤枝駅前新未来構想』を基本コンセプトに市街地再開発事業を核としたまちづくりを進めている」  「駅前一丁目9街区の再開発事業では、地域最高層となるタワーマンションを含む複合施設を整備する。現在は、2027年6月の竣工に向けて工事が進んでいる。28年には駅前一丁目6街区の市街地再開発事業が着工予定で、志太・榛原地域の新たなランドマークが続々と誕生する」  「再開発ビルの2階には、大正大学が『(仮称)藤枝インキュベーションセンター』を設置し、AIを核とした新たなイノベーションの創出や人材育成を進める。歩行者空間の整備や隣接する再開発地区との連携により、駅周辺全体の魅力向上を図る」  ―主要道路整備について。  「市内各拠点をつなぐ道路ネットワークの構築に向け、幹線道路整備を進めている。26年6月末の供用開始を目指し、仮宿高田線と天王町仮宿線の整備を進める。仮宿高田線沿いでは、焼津市との志太広域事務組合で整備を進めるごみ処理施設『クリーンセンター志太』が27年1月に稼働する。天王町仮宿線では、藤枝バイパス4車線化事業と連携し、事業推進を図る」  「また、岡部町内谷工業用地整備に合わせ、アクセス道路となる焼津岡部線と三輪立花線を整備する。新東名高速道路の藤枝岡部インターチェンジや藤枝バイパスへの円滑なアクセス向上により、交通の利便性と物流の活性化を図る」  ―上下水道インフラ整備について。  「老朽管対策や漏水・不明水対策として、敷設替えや管更生、マンホールふたの更新などを計画的に実施し、上下水道機能の安全性・信頼性の向上を図る」  「また、AIなどのデジタル技術を積極的に活用した効率的な維持管理に挑戦する。民間事業者3者との4者連携協定により、シミュレーションによる腐食予測、衛星情報を活用した漏水調査、AIの劣化予測など、複数のデジタル技術を組み合わせた上下水道管路の維持管理DXの共同研究を進めている。27年度以降には国の実証実験であるAB-Crossへのエントリーを検討している」  ―新学校給食センターについて。  「新学校給食センターでは、地産食材の利用促進をはじめ、アレルギーに対応した専用調理室の設置や専任の管理栄養士・調理員の配置などを含めた検討をしており、何より全ての子どもたちに安全安心でおいしい給食の提供をするものにしていく。また、センターの完成後は、市民向け試食会などを開催し、学校給食への理解を深める機会も設けることで、広く食育の推進にもつなげていく。建設に向けては、現在建設工事などの修正設計を行っており、26年度の本体工事などの契約締結を経て、28年夏休み明けからの供用開始を目指している」