新技術の試行、国負担で推進 現場実装の窓口一元化 次期技術基本計画案

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 国土交通省は、新技術の現場試行で追加的に必要になるコストを国が負担し、有効性・安全性の実証を加速させる仕組みをつくる。新技術の開発企業向けにインフラ管理者のニーズ発信から実証現場の提供、基準類への反映まで一元的に受け付ける窓口として「技術開発プラットフォーム」も整備する。2026年度から始まる次期技術基本計画に盛り込む。  計画案では、インフラ整備をはじめ国土交通分野の技術開発に向けた国交省の取り組み事項を整理。社会実装段階では、直轄工事の現場などを生かし、国交省が率先して新技術を導入して基準を見直すとともに、地方自治体にも新技術の導入を促すとした。  新技術の現場試行には、安全対策や評価に追加的なコストが必要になる。公共事業費の一部をこうした実証に充てたり、現場の努力・負担に頼ったりする仕組みだけでなく、技術開発のために別の予算を措置するなどして安定的に新技術を実証できる仕組みを整える。  国交省は現行でも、内閣府のSBIR中小企業イノベーション創出推進事業を技術開発に充てている。23~27年度の5年間で約303億円を確保し、公共調達への活用を見据えた技術開発を促進している。技術実証・製品化に向けた企業の取り組みを支援するため、国交省として新たな制度の構築を検討する。  国交省が直轄現場で積極的に試行し、基準類などの整備を進めることで、技術職員が少ない自治体にも導入しやすくする。  新技術の現場実装までの道筋を分かりやすく示し、新技術の開発企業とユーザーである建設業者・発注者が連携できる技術開発プラットフォームも整備する。現行では、国交省内の部局ごとに技術開発支援の仕組みが設けられており、外部から全体像が把握しにくいといった課題が指摘されていた。  新たに整備するプラットフォームでは、開発企業の参考となるよう、インフラ管理者が抱える社会課題や新技術のユーザーである建設業者のニーズをリスト形式で公開することを想定。技術開発の段階に応じた補助金メニューや、提供可能な実証フィールド、相談窓口を整理して示す。技術データベースへの登録やガイドライン策定、技術基準への反映といった技術開発のゴールも明らかにする。  国土交通分野の新技術開発に取り組む企業を増やすとともに、開発企業と政府・自治体、大学・研究機関の相互連携を促す。