営繕積算基準 一般管理費率10年ぶり上昇 諸経費率は労・材を分離

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 国土交通省は、公共建築工事に適用する積算基準類を改定し、4月以降に入札手続きを開始する官庁営繕工事に適用する。一般管理費等率を10年ぶりに引き上げるとともに、これまで分かれていた建築・電気・機械に同じ率を適用。工事原価1億円の建築工事の場合、一般管理費は152万9000円アップすることになる。専門工事業者の諸経費率も10年ぶりに見直し、工種別の区分を共通化するとともに、一体だった労務費と材料費・消耗材料費等を分離。それぞれに率を設け、技能者の雇用に必要な経費を確保できるようにする。  一般管理費等率は、元請け企業の本社経費が上昇している実態を踏まえて10年ぶりに引き上げる。また、これまで建築工事と電気設備工事、機械設備工事・昇降機設備工事に分けて率を設けていたが、サンプル不足もあって共通化。  これにより一般管理費等率は、工事原価300万円以下の20・11%から30億円超の9・34%となった。改定前と比べた上昇幅は、300万円以下の機械が3・43ポイントで最も大きく、30億円以上の建築が0・91ポイントで最も小さい。工事価格は建築・電気・機械や工事原価によって異なるが、おおむね1~3%上昇する。  専門工事業者の現場管理費や一般管理費を算出するための諸経費率も大きく見直す。これまで建築工事の「仮設」や「土工」、電気設備工事の「配管工事」や「配線工事」のように工種別に分けて設けていた率を「専門工事業者等」として全工種で共通化する。  さらに、これまで一体に扱って率対象としていた労務費や材料費などを「労務費」と「材料費、消耗材料費等」に分離。土木工事と異なり、直接工事費の中に含まれている法定福利費の事業主負担分や労務管理費、安全管理費が共通仮設費・現場管理費といった「雇用に伴う必要経費」が確保されていることを積算の中で明確化する。  改定後の専門工事業者の諸経費率を見ると、労務費に乗じる率は42~52%、材料費・消耗材料費等は9~13%に設定。直轄工事では中間値を基本とするため、例えば労務費に乗じる率は47%となる。雇用に伴う必要経費が着実に確保されるよう算定したため、従来よりも大きく上昇する。  1月から鉄筋と型枠で適用している「単位施工単価」を追加し、新たに絶縁ケーブルに導入する。単位施工単価は労務費と材料費などの内訳を把握可能な単価として整備したもので、標準的な規格・仕様を想定したベース単価と、調整を加えた「シフト単価」を使用する。現在、市場単価を適用している工種についても、単位施工単価への移行を見据えて調査・分析を実施。適切に労務費が確保されていることを明確化する。